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ユニー・ファミマ、傘下への4割出資受け入れ、ドンキ提案、渡りに船、GMS再生、ディスカウント店が頼み。

[ 2017年8月28日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 ユニー・ファミリーマートホールディングス(HD)が総合スーパー(GMS)の再生でドンキホーテホールディングス(HD)と組む。傘下のGMS運営会社、ユニーにドンキHDから4割の出資を受け入れ、店舗を順次、ディスカウントストア「ドン・キホーテ」に転換する。自前での再建に見切りをつけ、外部連携による脱GMSを鮮明にする。

 「GMSの課題は2階と3階。衣料などでは十分にスペースを使い切れない。雑貨に強いドンキに使ってもらえば、とても親和性がある」。ユニー・ファミマHDの高柳浩二社長は24日に東京都内で開いた記者会見でこう説明した。

2階以上は閑散

 GMSは1階に食品、2階以上に衣料や住関連の売り場を設けるのが一般的だ。しかし、「ユニクロ」「ニトリ」などの専門店やインターネット通販に消費者が流れた結果、2階以上の売り場では閑散とした風景が常態化している。ユニーが運営する約200店の「アピタ」「ピアゴ」も状況は同じ。「時間をかけていると、立て直しは難しくなる」(高柳社長)

 ユニーはすでにカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)の新型店「草叢(くさむら)BOOKS」の誘致を2月から開始。2階以上の売り場づくりを外部に委ねる方策を探ってきた。11月を予定するドンキHDからの出資受け入れを経て、外部頼みの再建を本格化する。

 ドンキと取り組む再建は主に3パターンを想定する。その一つはCCCと同様、ユニーの既存店の2階以上にドン・キホーテをテナント誘致するケースだ。既存店についてはドン・キホーテへの全面転換も検討し、2018年中をめどにまず既存6店の「ドンキ化」に踏み切る。

双方にメリット

 閉鎖する予定のユニーの店舗跡へのドン・キホーテの居抜き出店も計画する。後継テナントを示す形で退店交渉ができれば、ユニーにとっては不振のGMSのリストラがスムーズに進むというメリットもある。

 一方のドンキHD。記者会見で大原孝治社長は「我々はリスクを取ってドンキ化するユニーを支援する。ユニー・ファミマHDと血縁関係になるべく40%を出資する」と宣言した。今回の資本提携に至る過程で交渉をリードしてきた。

 不振に陥っていた長崎屋を買収した07年以降、ドンキHDは大型店「MEGAドン・キホーテ」の展開を進めてきた。売り場面積8000平方メートル超を理想とする大型店はGMS跡地に照準を定めたものの、「思っていたほどGMSの退店はなかった」(大原社長)。

 ユニーとの提携によって、ドンキHDは探し求めていたGMS跡地が手に入る。20年6月期末に店舗数を現在より4割多い500店に増やすという計画達成へ弾みが付く格好だ。

 提携の当面の目標について、ドンキHDの大原社長は「5年間で売り上げ、収益を10%くらいを伸ばしたい」と強調。ユニー・ファミマHDの高柳社長も「集客を1割くらい伸ばすのが基本コンセプト」と説明した。提携の狙いはユニーの再建だけにとどまらない。

 ビッグデータを活用した販売促進、次世代レジの開発、商品の開発や仕入れ、ポイントの相互利用など多様な可能性を探る。「お客のライフスタイルがシリコンバレーを向いているなら、それに応える店舗づくりが必要になる」。ドンキHDの大原社長はこう述べた。

 「シリコンバレー」が意味するのはおそらく、米グーグルと米ウォルマート・ストアーズのネット通販での提携、リアル店舗への進出を加速する米アマゾン・ドット・コムなど。対抗策をどれだけ速く具体化できるかを今後の課題と捉えているのなら、ユニーの再建に割ける時間はそれほど残されてはいない。

【表】スーパーの「アピタ」「ピアゴ」を順次「ドン・キホーテ」へ転換する 
(検討中の取り組み内容) 
ユニーとドンキの「ダブルネーム」店舗に(ユニーが運営) 
○アピタ、ピアゴの2〜3階にドン・キホーテが入居 
○アピタ、ピアゴの内部をまるごとドン・キホーテに 
アピタ、ピアゴの閉店後にドン・キホーテが居抜き出店(ドンキが運営)

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