日経メッセ > リテールテックJAPAN > ニュース > 日本の美術館・水族館チケット、ローソン、アリババで中国販売、訪日客の需要喚起。

日経の紙面から

日本の美術館・水族館チケット、ローソン、アリババで中国販売、訪日客の需要喚起。

[ 2017年9月5日 / 日本経済新聞 朝刊 ]

 ローソンは中国ネット通販最大手アリババ集団と組み、中国人向けに日本の観光施設のチケット販売を始める。アリババ集団の旅行予約サイトに出店し、美術館などのチケットをそろえる。訪日客が体験型の「コト消費」を重視する一方で、海外からのチケット購入に対応しない施設も多い。ローソンは訪日客の需要を喚起するとともに、訪日客を呼び込みたい企業からの販売受託増も目指す。

 ローソン子会社でチケット販売のローソンHMVエンタテイメントが、アリババ集団の旅行予約サイト「フリギー」に6日出店し、中旬から営業を始める。9月末までに美術館や水族館など数十施設のチケットをそろえる。順次施設数を増やす予定で、将来は花火や観劇のチケットも扱う。

 フリギーの会員数は2016年末時点で約2億人。1日約1千万人が閲覧する。日本企業ではANAホールディングスが出店し航空券を販売しているがレジャー施設の取り扱いは初めてという。

 利用者はフリギー上で中国語でチケットを予約・購入できる。日本に到着後、ローソンのコンビニエンスストアの専用端末で予約番号を入力し、チケットを発券する。チケット本体価格は日本で買う場合と同じで、別途手数料を上乗せする。

 ローソンHMVはまず「川崎市藤子・F・不二雄ミュージアム」(川崎市)のほか首都圏の水族館などのチケットを発売する。チケットの販売受託だけでなく、施設の案内やイベント情報などの中国語サイトをフリギーを通じて設けるサービスも始める。施設にとっては中国内での知名度の向上につながる。

 訪日外国人の旅行消費額は2016年に過去最高の3兆7476億円となり、このうち約6割を中国語圏(中国本土と香港、台湾)からの訪日客が占める。高級品などをまとめ買いする「爆買い」は一段落したが、訪日客が増え続けているため消費額は拡大傾向だ。

 ただ「娯楽サービス」に使うお金は全体の3%前後にとどまっている。ネット上でのチケット決済に対応していない文化施設やレジャー施設も少なくなく、訪日客が事前購入するのは難しい場合もあった。チケット購入の利便性を高めれば、新たな顧客層を取り込む余地が広がる。

 ローソンは日本の全約1万3千店でアリババ集団のスマートフォン決済「アリペイ」も導入している。チケット発券で来店する中国人にコンビニ商品も売り込んでいく。

ニュースの最新記事

PAGE TOP