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ユナイテッドアローズアトレ恵比寿――商品テーマで「番地化」、売れ筋つかみ効率販売(HotZone)

[ 2017年9月13日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 セレクトショップ大手、ユナイテッドアローズ(UA)の「ユナイテッドアローズ アトレ恵比寿 ウィメンズストア」が好調だ。店内を商品のテーマごとに5つの「番地」に分割。それぞれ狙い通りの客層が購入しているか分析し、配置を見直した。売れ筋をつかんで在庫にメリハリをつけられるようになり、狭い店の不利を感じさせない実績をあげている。

 JR恵比寿駅に直結した商業施設、アトレ恵比寿(東京・渋谷)。3階エスカレーターの正面という一等地に、夕方になると仕事帰りの女性が次々と立ち寄っていく。ウィメンズストアは都内でも5店しか展開していない、ユナイテッドアローズの女性向け商品のみを取り扱う店舗だ。

 ショーウインドーにはワンピースやニットが並び、店内を一見しても他店と変わりなくみえる。ただ、この店は2万円というユナイテッドアローズの平均客単価を上回る高効率店舗。独自の工夫が詰まっている。

 店を開いたのは、2016年4月。当初はオープン景気で好調だったが、秋冬には売り上げが伸び悩んだ。そこで考えついたのが、「どんな客層がどこで何を買ったのかを確認する『見える化』」(枝松真樹子店長)だった。

 店内を5つのエリアに分けて、名前をつけた。店に入って左側の奥は「1番地」。全部で5番地まである。5番地には季節に合わせた商品。他の番地は時期によっても変わるが「コンサバ系」「子供を持つ主婦の行事用」「カジュアル」など、場所ごとに商品のコンセプトを設けた。

 レジには長方形の箱と、店内の番地を意味する数字が書かれたカードを用意。箱の中を区分けし、それぞれ「コンサバ系」などの客層が記してある。コンサバ系の顧客が1番地にある商品を買った場合は、「1」のカードをコンサバ系の区画に入れる仕組みだ。

 これを毎日繰り返す中で「顧客の需要と提供したい商品にギャップがあったことに気づいた」(枝松店長)という。コンサバ系の客が「コンサバ番地」以外にある商品を買った場合、その商品をコンサバ番地に移して効率的な商品群を並べられるようにした。

 店舗面積は約128平方メートルで狭いため、在庫を多く抱えられない。だが、顧客のニーズをとらえて売れ筋商品の在庫を厚く持つようになった。配置や商品構成の見直しを進めた4〜6月の売上高は、オープン景気があった前年同期と比べても約2割増えた。

 「今は必要な物しか買われない時代。どの客層の人がどこで何を買っているのか知るのが大事」と枝松店長。アナログな手法でも、売り場を見直すのに必要なデータは十分取れる。他の店舗にも応用できそうだ。(高橋彩)

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