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日経の紙面から

日本の寝具、中国内陸部へ、シモンズやエアウィーヴ、販路拡大、値ごろ品充実。

[ 2017年9月20日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 日本の寝具メーカーが中国内陸部の市場開拓を本格化する。ベッドメーカーのシモンズ(東京・港)は中国の店舗数を3年間で現在の2倍の410店に増やす計画。価格を抑えた商品の生産も始める。マットレスのエアウィーヴ(東京・中央)も内陸部向けの販売を強化するため、インターネット通販の品ぞろえを見直す。経済成長で厚みを増す中間層向けに手ごろな価格の商品を用意し、需要を取り込む。

 シモンズはアジアを中心とする23カ国で米高級ベッド「シモンズ」の製造・販売権を持つ。中国ではこれまでホテルなど法人向けに加え、富裕層を対象に上海など沿岸部の大都市を中心に店舗を展開してきた。地方都市への中間層の広がりを受け、店舗戦略を見直す。

 年内にも内陸部の地方都市にある商業施設に出店する計画。地方都市の中間層の給与水準や購買力を踏まえ、内陸部向けには従来の商品よりも価格を3割程度抑えたマットレスなどを供給する計画。蘇州市内にある工場で内陸部の中間層向けを想定した商品の生産を近く始める。

 沿岸部の大都市で販売してきた個人向けの商品は日本などから輸入していた。現地の市場向けに現地で生産するマットレスの価格設定は税別16万5000〜33万円とする。内陸部の市場を本格開拓することで中国での売上高を20年12月期までに現状の2倍の年間100億円に引き上げる。

 エアウィーヴは中国での販売を見直し、店舗展開からネット通販に軸足を移す。国土が広い中国での店舗網の構築には時間がかかるとみて、15店まで増やした店舗は沿岸部の大都市にある伊勢丹や高島屋といった日系百貨店の店舗内にある4店に集約する。

 中国でのネット通販はアリババ集団の通販サイト「天猫(Tモール)」に現地法人が出店する形で手掛けている。沿岸部に比べると給与水準の低い内陸部の消費者向けにネット通販も品ぞろえを刷新。取扱商品を従来の5種類から3種類に絞り込む一方、一定の機能を維持しながら価格を抑えたTモール専用の商品を用意した。

 寝具大手ではフランスベッドも9月、中国で開かれた寝具の展示会に初めて参加した。「中国では日本のブランドの寝装品はまだ少ない」(フランスベッド)とみて、接触冷感のまくらや制菌効果を備えた羽毛布団といった機能性の高い商品の中国向け輸出の拡大を狙う。

 良品計画も生活雑貨店「無印良品」の店舗展開と合わせ、中国で寝具の販売に注力する考え。年内の中国での開業を計画している「MUJI」ブランドのホテルでは値ごろ感のある無印良品の寝具を客室でアピールする計画だ。

 ペースは鈍化したものの、中国は現状も年率6%を超える経済成長が続いている。膨らむ中間層を中心に健康志向は高まっている。一方、日本のブランドに対する消費者の信頼も厚く、寝具メーカー各社にとっては需要開拓の余地が大きい。(高橋彩)

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