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仮想通貨ビジネス(2)買い物決済、量販店で拡大(よくわかる)

[ 2017年9月14日 / 日経産業新聞 ]

 仮想通貨のビットコインで買い物代金を決済するサービスが急速に広がりつつある。ネット通販や個人経営の小売店などに加えて、ビックカメラやメガネスーパーが店頭での決済を始めた。生活に密着した場でも使えるようになったことが普及の追い風となっている。

 ビックカメラは4月、仮想通貨取引所のビットフライヤー(東京・港)と組んで有楽町店(東京・千代田)など東京都内の一部店舗で試験導入した。7月下旬からビックカメラ全店のほか、傘下のコジマやソフマップの一部店舗でもビットコイン決済に対応を始めた。

 1回あたりの決済の上限は約10万円相当。ビットフライヤーのアプリ「ビットフライヤーウォレット」を使う。訪日外国人だけでなく、国内の消費者の利用も多いという。決済手段の拡充で、国内外の消費者の利便性向上につなげる狙いだ。

 丸井グループもビットフライヤーと組んで10月末まで新宿マルイアネックス(東京・新宿)でビットコイン決済を試験導入している。ビットフライヤーでは、利用者の決済時のレートに合わせて店舗に支払うため、店舗はビットコインの価格変動のリスクを負わない。クレジットカードに比べて手数料を低く設定しているといい、契約数は飲食店やネット通販など約1千店に広がっている。

 リクルートライフスタイル(東京・千代田)も、7月から取引所のコインチェック(東京・渋谷)と組んでPOS(販売時点情報管理)レジアプリでビットコイン決済への対応を始めた。メガネスーパーが活用する。

 企業同士の取引でビットコインを使う事例も登場している。中古農機具輸出の旺方トレーディング(鳥取市)は10月から、海外バイヤーとの決済にビットコインを導入する。電子商取引(EC)サイト構築を手がけるベンチャー企業の村式(神奈川県鎌倉市)が開発した仮想通貨の取引システム「&go(アンドゴー)」を活用。銀行送金に比べて短時間で取引できるほか、決済手数料を抑えられる可能性がある。村式によると、「決済額が100万円以下なら仮想通貨を利用するメリットが出やすい」という。

 仮想通貨による決済が急速に広まりつつある一方、リスクもつきまとう。今年の夏に起きたビットコインの分裂騒動では、仮想通貨の交換事業者で構成する日本仮想通貨事業者協会(JCBA)がビットコインの入出金を一時的に停止したと発表。リクルートライフスタイルは混乱防止のために一部決済機能を停止するなど、消費者保護策をとった。

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