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不振の千趣会、脱「衣料」、大阪にインテリア専門店、通販×実店舗、「ニッチ市場」で大手に対抗、料理教室・保育所を強化。

[ 2017年11月8日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 業績不振の千趣会が事業再建に動き出した。アマゾンジャパン(東京・目黒)などの電子商取引(EC)大手に押されるなか、2017年12月期は104億円の最終赤字に転落する見通しだ。新しい中期経営計画では衣料品の通販を縮小し、インテリア用品や料理教室など「専門店の集合」に活路を見いだす戦略を掲げた。リアル店舗との相乗効果で顧客を掘り起こす。

 1日、大阪市西区に千趣会としては初のインテリアショップ「ベルメゾン ライフスタイリング 堀江」を開いた。仮想現実(VR)端末で実際に家具を設置した様子を再現し、家具選びをサポートする。店頭にない商品は通販で扱う家具を案内し、自宅に届ける。

 中期計画の説明会で星野裕幸社長は「店舗で客の声を聞き、原点回帰で頑張りたい」と述べた。18年度で約1万9000人の来店を見込み、1億円の売上高を目指す。3〜5店を順次出店していく計画だ。

 千趣会は新たにまとめた中期計画で最終年度となる20年12月期の通販事業の売上高目標を16年12月期比6%減の1000億円に抑えた。「ゾゾタウン」を運営するスタートトゥデイなどとの競合が激しい衣料品は「今後大幅に縮小する」(星野社長)。

 今後の通販の中核を担うのはインテリア用品。専門店の「ニトリ」などが手掛けるものの、衣料に比べればEC大手の影響は少ないと判断した。リアル店舗を活用しながら新しい収益の柱に育てる。ただ、リアル店舗との融合はアマゾンなどEC大手も進めている。千趣会が対抗するためにはより踏み込んだ施策が必要になる。

 一方、「アマゾンでは手の届かないニッチ市場をゲリラ的に攻める」(星野社長)方針。事業拡大が順調に進む生花通販サイト「イイハナ・ドットコム」などに加え、新たに始めた料理教室事業や認可保育所の運営など採算の取れる事業を積み上げ、業績を底上げしていく計画だ。

 新たな事業展開で強みとなるのはカタログ通販から一貫して使用している「ベルメゾン」のブランドだ。年間の商品購入者が約340万人に達するという会員は大半が女性。30〜50代が中心という会員に向けた情報発信がカギを握る。8月に立ち上げた投資教育オンライン講座ではベルメゾン会員にメールで新しいサービスの導入を告知するなど、知名度を生かした戦略を打ち出している。

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