日経メッセ > リテールテックJAPAN > ニュース > ユナイテッドアローズ、ICタグ、国内全面導入、棚卸し効率向上、労働環境改善も。

日経の紙面から

ユナイテッドアローズ、ICタグ、国内全面導入、棚卸し効率向上、労働環境改善も。

[ 2017年11月24日 / 日経産業新聞 ]

 セレクトショップ大手のユナイテッドアローズは2年後をメドに、国内の全店舗でICタグを導入する。バーコードを使う従来方式に比べ、棚卸し作業などの手間や時間を大幅に短縮できる。現場の作業効率を高めて人件費を抑える。働き方改革が進むなか、店舗従業員らの労働環境の改善にもつなげる。

 ユナイテッドアローズは国内で展開する約250店舗で扱う商品の全てに無線自動識別(RFID)機能を持つICタグを取り付ける。先行して導入した「グリーンレーベルリラクシング」の約70店で効率化につながっていると判断。主力の「ユナイテッドアローズ」などでも導入する。

 ICタグを使うと遠距離から複数の製品の情報を一度に読み取れる。在庫確認のために定期的に行っている棚卸し作業に活用すれば、バーコードを使う従来方式に比べて従業員の負担を軽減できる。同じ商品でもサイズや色などが多彩なアパレル産業では特に利用価値が高いとされている。

 ユナイテッドアローズでも先行導入した店舗では作業工程が従来の6分の1程度に減ったという。棚卸しは店舗の営業時間終了後などに行うことが多く、効率化すれば人件費の削減や労働環境の改善につながる。接客にかける時間を増やすことができるため、販売力の向上にも役立つと見る。

 さらに、将来的にはICタグを使って販売動向を分析する仕組みも導入したい考え。全商品でICタグを使えば、デザインや色柄などによって異なる商品の売れ行きが把握しやすくなる。売れ筋を早くつかむことで、販売のチャンスを逃すことも少なくなる。竹田光広社長は「中長期的な収益性の改善に寄与する」と期待する。

 アパレル業界ではICタグを活用して業務を効率化しようという動きが急速に広がっている。人手不足に加えて、ICタグの価格低下で導入コストが下がったことも背景にある。ICタグはかつては1個100円以上していた。性能や数量などによって異なるものの、現在ではアパレルが主に使う簡易な構造の場合は大口価格が10円を切り始めたとされる。

 ファーストリテイリングは国内外で展開するユニクロなど全3千店でICタグを導入する方針。セルフレジなどを活用した精算や在庫管理などに役立てる。オンワード樫山も全ブランドでICタグを採用する方針だ。

(高橋彩)

ニュースの最新記事

PAGE TOP