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成長の芽どう作る――高島屋社長木本茂氏、専門店と人の往来促す(2018トップに聞く)

[ 2018年1月8日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 ネット通販の普及や消費者の節約志向を背景に、人々が求めるモノやコトは大きく変貌している。訪日客や富裕層による消費底上げ効果は2018年も続く見込みだが、次なる成長をどう芽吹かせるのか。各社のトップに聞いた。

 ――18年の消費をどう見ますか。

 「中間層の需要の本格回復に期待したい。15〜16年に年7%ずつ下がっていた婦人服が17年3〜8月はマイナス4%まで戻り、9〜11月はプラスに転じた。紳士服でも回復の兆しがある。天候要因もあるので手放しには喜べないが、今春にまとまった賃金アップがあれば消費回復にかなりのプラス材料になる」

 ――インバウンド(訪日客)需要の見通しは。

 「拡大基調が続くだろう。化粧品などの消耗品だけでなく一般品の売れ行きも伸びており、有望な成長市場だととらえている。インバウンドの8割以上が中華圏の顧客だ。アリペイ(支付宝)、ウィーチャットペイ(微信支付)などスマホ決済サービスへの対応や、中国での情報発信にも取り組んでいく」

 ――百貨店の業績は底を打ったといえますか。

 「足元では上向いているが、19年には再び消費増税が控えており楽観できない。皮膚感覚では8%に上がった14年より厳しい状況になるのではないか」

 「10月の増税となれば年末商戦への影響も大きく、需要を先取りするような営業施策も必要になる。新宿店の土地建物を取得したのは、増税後の売り上げ減に対する備えでもある」

 ――18年9月には日本橋地区の再開発による「日本橋高島屋SC」が完成します。

 「時間をかけて再開発に取り組んできたので期待は大きい。新館はグループの東神開発が専門店のリーシングを手掛け、百貨店、専門店とショッピングセンターが東京都心の地上と地下でつながる」

 「人の往来に加えて品ぞろえでも結びつきを強め、本館の食品や化粧品売り場と新館の専門店の構成をマッチングする。我々が『まちづくり戦略』で掲げる百貨店と専門店の融合の実践だ」

 ――近隣に建つ三井不動産の商業施設との競争も激化します。

 「三井不動産は日本橋の商業開発において存在感が大きいが、(三井不の商業施設)『コレド』とは競合よりも、うまくすみ分けながらお客様に買い回っていただけると思う」

 「日本橋高島屋はもともと年齢層が高かったが、新館を含む4館体制になれば全方位の世代に対応できる。中央区は東京23区で最も人口流入率が高いエリアだ。もともと高島屋をご利用いただいていたお客様だけでなく、晴海のタワーマンションに住むニューファミリーや、周辺のオフィスワーカーなど若い世代を取り込みたい」(聞き手は中山修志)

【表】
年末の日経平均株価予測 
2万5000円 

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