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LINE、スマホ決済100万店に、「割り勘」も可能、訪日客へ外貨両替機能も。

[ 2018年1月12日 / 日本経済新聞 朝刊 ]

 LINEはスマートフォン(スマホ)を使った決済を利用できる国内の店舗を、2020年をめざし100万カ所に増やす。コンビニエンスストアなどに加え、外食大手のワタミなどでも利用可能にする。同様のサービスは米アマゾン・ドット・コムも日本への参入を検討中。専用のICカードを使うサービスから広がってきた電子決済で、より便利なスマホが主戦場に浮上してきた。

 LINEの「LINEペイ」は、利用者が銀行やコンビニエンスストアで入金したり、事前にクレジットカードを登録しておいたりすれば店頭で買い物ができるサービス。店員がスマホの画面に表示されるQRコードやバーコードを読み取るだけで支払いが済む便利さが特徴だ。

 対話アプリに登録している「友だち」に手数料なしで送金し、飲食店の支払いを「割り勘」するといった独自の使い方もできる。外貨両替の機能もあり、日本円を持ち合わせていない外国人観光客もすぐに買い物ができる。本人以外の不正な利用にはLINEが損害を補償する。

 すでに利用できるローソンなどに加え、カラオケ店大手の東愛産業(京都市)がこのほどジャンボカラオケ広場の166店舗に導入。伊藤園は自動販売機への採用を始めた。15日からはワタミの213店舗でも利用できるようにする。

 さらに営業体制も強化する。中小企業にLINEの公式アカウント開設を提案する子会社と、LINEペイの子会社をこのほど統合。飲食店など30万件以上の公式アカウントの加盟店にLINEペイの導入を促す。1月中旬には大阪市内に法人向け営業拠点を設け、西日本の企業も開拓する。

 店舗側は売り上げに応じた手数料をLINEに支払う必要があるが、来店客の増加につながるメリットが期待できる。

 LINEペイは国内の登録者数が3000万人に達する一方、加盟店は約1万6000店にとどまる。普及には店舗網の拡大が課題だった。LINEペイは海外でもタイや台湾などで1000万人が登録しており、店舗数が増えれば訪日客の利用拡大も見込める。

 野村総合研究所は電子決済の市場規模が2023年に114兆円と、17年から5割強伸びると予測する。現在は「Suica」や「nanaco」といった交通や流通系のICカードが主流だが、今後はスマホ決済が広がる見込み。

 国内勢ではすでに楽天が提供し、海外ではアマゾンや中国のアリババ集団(浙江省)も国内に本格参入する見通し。LINEは対話アプリの基盤を生かした独自サービスで対抗する。

【表】店頭で利用できる主なキャッシュレスサービス  
スマホ決済 ○LINEペイ(LINE) 
      ○楽天ペイ(楽天) 
      ○アップルペイ(米アップル) 
      ○アマゾンペイ(米アマゾン・ドット・コム、計画) 
      ○アリペイ(アリババ集団) 

ICカード ○Suica(東日本旅客鉄道) 
      ○nanaco(セブン&アイ・ホールディングス) 
      ○WAON(イオン) 
      ○楽天Edy(楽天)

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