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ローソン、薬販売900店で、ドラッグ店と客争奪、21年度メド5倍、人材確保ハードル 。

[ 2018年1月11日 / 日本経済新聞 朝刊 ]

 ローソンは2021年度末までに一般用医薬品を扱う店舗を5倍の900店に増やす。風邪薬など500品を販売し、女性やシニアなどドラッグストアの利用客を取り込む。一方でドラッグ店も24時間営業を増やすなどコンビニエンスストアの客を奪っている。人口減やネット通販の伸長で実店舗の売上高が伸び悩むなか、業態の垣根を越えた競争が一段と激しくなる。

 ローソンは現在、コンビニ170店舗で医薬品を販売している。21年度末までに全国の店舗数を現在の約1万3千から1万8千に増やす計画で、新店や既存店で医薬品の扱い店を順次増やす。

 セブン―イレブン・ジャパンで医薬品を扱うのは約40店で、ファミリーマートは約50店で調剤薬局やドラッグ店との一体型店舗を展開する。ローソンの医薬品の販売店舗数はドラッグ大手マツモトキヨシホールディングスの約6割の水準となり、コンビニ業界では突出する。

 ローソンで既に医薬品を扱う店の1日当たりの売上高(日販)は全店の平均(約55万円)を上回り、女性客が増える効果がみられたという。医薬品は単価が高く、その他の商品のついで買いにもつながる。医薬品を扱う店舗では日販を3万円以上伸ばし、日販で10万円超の差を付けられているセブンを追う考えだ。

 ローソンが売るのは風邪薬や胃腸薬、湿布など登録販売者が扱える第2類医薬品と第3類医薬品。副作用のリスクが高く薬剤師による販売が義務付けられている第1類医薬品は一部店舗を除き販売しない。

 1店あたり3人以上の登録販売者を置き、365日販売する。時間帯は店舗によって異なるが、午前8時から午後10時ころまでを想定。登録販売者を確保できた店舗では24時間販売する。登録販売者の時給は他の従業員よりも高くなることが多く加盟店の人件費の押し上げ要因となるが売り上げ増で吸収する考えだ。

 薬剤師や登録販売者の確保がコンビニの医薬品販売のハードルとなる。登録販売者の資格取得には都道府県が実施する試験の合格と2年の実務経験が条件になる。

 ローソンでは加盟店の従業員1300人が登録販売者の試験に合格している。17年は本社が試験対策の講座を350回開催し、600人が試験を通過した。18年は70回開く予定の講座の1回あたりの規模を拡大するほか通信講座も開設する。今後も年400人規模の合格を目指す。

 全国のコンビニの既存店売上高は11月まで6カ月連続で前年実績を下回っている。集客力を高めるためシェア自転車やスポーツジムなど異業種のサービスを取り込む動きが出てきている。

 一方のドラッグストアは好調が続く。日本チェーンドラッグストア協会の推計では16年度のドラッグストアの売上高は15年度比5・9%増の6兆4916億円。16年連続で伸びている。大手各社は食品などの取り扱いを増やしており、郊外を中心にスーパーとの競合が激しくなっている。

 ドラッグ各社はコンビニ客の取り込みも進めている。ウエルシアホールディングスは24時間営業の店舗を19年度末までに16年度末比4倍の400店にするほか、弁当を販売する店舗も早期に現状の4倍の500店に拡大する。ココカラファインも都市部を中心に約50店で弁当を販売している。今後はコンビニとの顧客の争奪戦が激しくなりそうだ。

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