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アパレル大手、ネットで手軽に、オーダースーツ、若者開拓、伊藤忠、全国の仕立屋と連携、オンワード、自宅や職場で採寸。

[ 2018年1月24日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 アパレル大手が立ち上げたオーダーメードスーツの新事業が好調だ。オンライン上で注文ができたり、最短1週間で商品が届いたりと従来より手軽に注文できる点をうたい、若い世代を中心に取り込んでいる。消費者が自分だけのものを特注する志向も高まっており、各社が強みとしてきた品質や生産体制と利便性を掛け合わせオーダーメードの裾野を広げている。

 伊藤忠商事は2017年12月に、高級服地ブランド「スキャバル」の卸売子会社を通じて通販サイトを開設。日本各地のテーラー(仕立屋)と連携しているのが特徴だ。仕上がりに大きな影響を与える採寸は熟練のテーラーが各地の実店舗で担い、注文はオンライン上で500種類以上の服地を選べるようにした。

 仕立代込みで税別10万円からと高価格帯で、大手百貨店やテーラーなど約500店に生地を卸しているネットワークとブランド力が強み。開設から約1カ月だが、通販サイトへの訪問者数は計画比5割増という。連携するテーラーは5店からスタートし、全国約50店に広げたい考えだ。

 オンワードホールディングスも17年10月に、全国で13店展開していた「セビロ&コー」ブランドを刷新し、出張採寸やオンライン注文などを取り入れた新ブランド「カシヤマ ザ・スマートテーラー」を立ち上げた。直営ショップでの採寸に加え、自宅やオフィスなどにも熟練フィッターが訪問してくれる。

 オンワードグループの自社工場で受注や準備の工程をデジタル化し、生産体制を見直すなど、最短で1週間という納期の短さも強みだ。品質と風合いを保てる圧縮パック梱包を採用し、工場から顧客へ直接発送できる。

 実店舗ではリニューアル前に比べて売り上げが4〜5割増で推移しており、新規顧客も倍増している。税別3万円からと手ごろな価格設定もあり、成人式用に購入するなど若年層の顧客も目立ってきたという。

 消費者の低価格志向は根強いが、こだわりのある商品には出費を惜しまないというケースも目立ってきた。洋服でも普段着や消耗品などは低価格品の一方、多少値が張っても体に合ったものや、デザインや生地などに納得できるものを求める消費者も多い。IT(情報技術)の進化もオーダーサービスを後押しする。

 紳士服各社でもオーダースーツに力を注ぐ。タカキューが17年10月に立ち上げた「SUITIST(スーティスト)」も、高めの予算を設定していたが計画通りに推移しており好調という。全国に店を構えるタカキューのスケールメリットと提携工場への発注により、2万9900円から最短1週間で仕上げる価格設定とスピード感が支持されている。

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