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百貨店、ライブ動画でPR、中国の客、熱烈歓迎、インフルエンサー招き売り場紹介、阪急阪神や近鉄、配信回数増へ。

[ 2018年2月2日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 百貨店が中国人のインバウンド(訪日客)に向け、ライブ動画によるPR配信を活発にしている。ネット上で人気のあるインフルエンサーを中国から招き、売り場や商品を紹介してもらう。阪急阪神百貨店や近鉄百貨店では2018年の配信頻度を昨年の2倍以上に増やす方針だ。インバウンドの来店につなげようと力が入る。

 「日本のバレンタイン文化って面白いね」「こんなにかわいいチョコがたくさんあるよ」

 近鉄百貨店のあべのハルカス近鉄本店ではこのほど、中国人の女性インフルエンサーがチョコレート売り場の様子を中国の配信サービス「一直播(イーチーボー)」で紹介した。中国ではバレンタインに男性が女性に花を送る風習があり、日本のチョコ文化は新鮮に映るという。「かわいい」「私もお店へ行ってみたい」という中国語のコメントが相次ぎ、視聴者数は11万人を超えた。

 バレンタインデーに前後する2月半ばには中華圏の春節(旧正月)を控え、日本への観光客も見込める。来阪の際に店舗に立ち寄ってもらう期待のほか、長い目で店を知ってもらう考えだ。

 近鉄百貨店は本店で昨年からライブ配信を導入した。18年はライブ配信数を昨年の2倍の6回に増やす。ハーバー研究所の化粧品をインフルエンサーが宣伝したところ、直後に商品の売り上げが倍増するなど効果もあったという。

 阪急阪神百貨店はライブ配信やSNS(交流サイト)で宣伝するためにインフルエンサーを誘致する頻度を月に1回から2〜3回に増やす。昨年は12月にライブ配信をしたところ瞬間で67万人が視聴、放送後も1カ月で1500万回再生された。阪急阪神百貨店の山本秀行インバウンド企画部長は「中国のライブ配信の人気は日本とはまさに桁違い」と実感した。

 大丸松坂屋百貨店も17年にインフルエンサーを呼んで名古屋や大阪、東京から配信した。9月には新年度を迎える中国の若者に向けて、梅田店で扱う新社会人向けの服や靴の買い物の様子を配信。18万人が映像を見た。

 インフルエンサーを中国から招くと、支払う費用は数十万円から数百万円かかる。各社は宣伝効果のある人気が高いインフルエンサーの見極めや、別の用事で来日した時に寄ってもらって費用を抑えるなどのスケジュール調整も余念がない。

 スマートフォン(スマホ)決済やライブ動画の配信などを巡っては、中国は日本よりも浸透しているとの見方が多い。近鉄百貨店の松本守弘販売推進部長は「国内でインバウンドビジネスに携わる人にとり、中国の最新技術のはやりを見ることは欠かせなくなってきた」と話している。

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