日経メッセ > リテールテックJAPAN > ニュース > イオン、ソフトバンクと提携、小売りの通販、自前から転換。

日経の紙面から

イオン、ソフトバンクと提携、小売りの通販、自前から転換。

[ 2018年2月12日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 イオンとソフトバンク、ヤフーの3社が共同でインターネット通販事業を始める。イオンの店舗や物流網にソフトバンクやヤフーのIT(情報技術)のノウハウを組み合わせ、新しいネット戦略を描く。イオンをはじめ小売り大手は自前でネット事業に取り組んできたが、人工知能(AI)やロボットなど最新技術の進歩を前に提携戦略に急転換している。

 イオンとソフトバンク、ヤフーは提携の詳細をなお詰めている。それぞれのノウハウや資産を組み合わせ、食料品や衣料品、日用品を幅広く扱うネットサービスを検討していく。

 イオンはネット事業の改善が課題だ。1月末、傘下のイオンモールが運営してきた「イオンモールオンライン」をひっそりと閉鎖した。自社のショッピングセンター(SC)に入居する各テナントのネット通販へ仲介する窓口だったが、大手の通販サイトに比べて利用は芳しくなかった。

 イオンは2年前、グループ企業の横断サイトとして「イオンドットコム」を開設した。食品や日用品など数百万品目を扱うが、こちらの売り上げもアマゾンや楽天などのサイトに比べると出遅れ感は否めない。

 スマートフォンからあらゆるメーカーのあらゆる商品が買える今、小売り大手といえど自前の手法だけで消費者を満足させるのは難しくなっている。ネット事業も店舗運営の延長で取り組んでいては難しい。そうしたノウハウを持つネット勢と組むのは自然だ。

 ネットだけではない。17年末、イオンは本社がある千葉市のオフィス1階にコンビニのような「無人店舗」を開設した。イオン従業員向けの実験店で、電子マネー「ワオン」をかざして入室、支払いも出口に設けられた機械で自分でする。だが棚にセンサーはないなど、米アマゾン・ドット・コムが米国で始めた無人コンビニ「アマゾン・ゴー」並みの店を開くには足りない技術も多い。

 セブン&アイ・ホールディングスも生鮮食品の宅配でアスクルと組み、西友もネットスーパーで楽天と協力する。自前にこだわらずノウハウを取り入れなければ、新しい需要分析などのマーケティングにもつながらない。そうした考えは小売り大手に共通している。

ニュースの最新記事

PAGE TOP