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対アマゾン、提携続々、イオン・ソフトバンク・ヤフーも、実店舗・ネット、弱み補完。

[ 2018年2月10日 / 日本経済新聞 朝刊 ]

 イオン、ソフトバンク、ヤフーの3社がインターネットとリアル双方の店舗運営や商品販売で提携することが9日分かった。ネット通販のほか、イオンの実店舗でソフトバンクのIT(情報技術)を活用することを検討する。1月には楽天と米ウォルマートが提携を発表したばかり。2017年夏に高級スーパーを買収した米アマゾン・ドット・コムに対抗するネット企業と小売業の提携ラッシュが起きている。

 提携の詳細は交渉中だが、近く3社の首脳が発表する見通し。それぞれのグループ外の専門店などが広く集まるマーケットプレイス(仮想商店街)型のネット通販の運営で協力するとみられる。

 イオンは食品や日用品、衣料など数百万品目を扱う自社グループの通販サイト「イオンドットコム」を運営する。生鮮食品を中心に注文の度に届ける「ネットスーパー」のサービスも手掛けるが、グループ外の商品を広く販売するサイトは構築できていない。岡田元也社長はかねて「マーケットプレイスに弱みがある」と話していた。

 一方、ソフトバンクのグループ企業のヤフーは個人や企業など約65万店が出店する「ヤフーショッピング」を運営する。幅広い商品がある一方で、大手メーカーの定番商品の価格などについては、大量に仕入れて直販するアマゾンに分がある。

 提携により、お互いのネット通販の弱みを補完する。そのほか、イオンが持つ実店舗の消費行動や購買情報をITで把握し、店舗運営の効率化や需要予測に生かす狙いがありそうだ。

 ネット通販世界最大手のアマゾンは17年8月、約1・5兆円を投じて米高級スーパー大手のホールフーズ・マーケットを買収。ネットの巨人がリアルに伸ばした触手は世界に衝撃を与えた。

 このため、アマゾンへの対抗を目指すネットとリアルの提携が続いている。日本では楽天が1月、ウォルマート傘下の西友とネットスーパーで提携を表明。コンビニエンスストア最大手のセブン&アイ・ホールディングスはヤフー傘下のアスクルと17年11月、生鮮宅配の新サービスを始めた。

 とはいえ、どの陣営も現時点では提携の範囲が生鮮食品の宅配など一部のサービスに限られている。アマゾンの攻勢を押しとどめられるかは不透明だ。

 ネットとリアルの融合は一大消費市場の中国でも進み、アリババ集団(浙江省)が大型スーパーの 高鑫零售(サンアート・リテール)に出資。騰訊控股(テンセント)は仏カルフール、中国大手スーパーマーケットの永輝超市と資本・業務提携で基本合意している。

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