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ビットコイン決済も混乱、小売り・飲食、売上金引き出せず、コインチェック問題で余波、ビック、警視庁と協定。

[ 2018年2月9日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 仮想通貨交換会社のコインチェック(東京・渋谷)から仮想通貨「NEM(ネム)」が流出した問題の余波が広がっている。コインチェックが仮想通貨「ビットコイン」の決済サービスも停止したことで利用する小売店や飲食店はビットコインの支払いに対応できない状況が続く。ほかの交換会社のビットコイン決済を利用するビックカメラは不測の事態に備える協定を警視庁と結んだ。

 不正アクセスによるネムの大量流出が明らかになったのは1月26日。異なる仮想通貨のため、当初はビットコインへの影響はないとされていたものの、コインチェックは1月27日夕方にビットコイン決済サービス「コインチェックペイメント」の一部機能を停止した。

 コインチェックペイメントでは以降、決済の受け付けができなくなり、消費者がビットコインで支払った買い物や飲食の代金を小売店などが日本円で引き出すこともできなくなっている。8日午前の時点でサービス再開のめども立っていない。

 2015年からサービスを利用してきた東京・銀座の「回転寿司酒場 銀座沼津港」。長浜賢店長は「多い月は100件ほどの決済があった。ビットコインをきっかけに常連になった方もいて残念に思う」と話す。ビットコイン決済で対応した売上金数十万円も受け取ることはできていない。

 リクルートライフスタイル(東京・千代田)がコインチェックと連携して提供している「モバイル決済 for Airレジ」でもビットコイン対応は停止したままだ。ただ、すでに決済が完了している売上金については2月末までに全額を日本円で振り込むという。

 利用するメガネスーパーは「売り上げに大きな影響はない」というものの、多様な決済手段を用意する顧客サービスの一環と位置付けるだけに関心は高い。神戸市内の飲食店「居酒屋新」は一連の騒動を受けて、コインチェックの代わりに仮想通貨交換会社のビットフライヤー(東京・港)が提供する「システム導入を進めている」。

 ビットフライヤーのビットコイン決済を導入しているビックカメラは傘下のコジマ、ソフマップとともに警視庁と「サイバー犯罪に対する共同対処協定」を結んだ。コインチェックの流出問題を受け、消費者に広がっている仮想通貨への不安を払拭するのが狙い。「サイバー犯罪に関する担当部署を双方で把握し、被害が発生したときも迅速に動ける体制をつくる」

 ビックカメラは17年4月からビットコイン決済を導入。現在はビックカメラ全店と傘下のコジマやソフマップの一部店舗でも対応している。利用者は当初想定していた訪日外国人客を国内客が上回り、「対応店舗の拡大により決済件数は大きく伸びている」(宮嶋宏幸社長)。

 コインチェックの問題発覚後もビットコインの決済件数に目立った変化はないため、有力な決済手段として定着していると判断。安心して利用を継続できる環境整備の一環として、警視庁との連携を広くアピールしていく考えだ。

 ビットコイン決済についてはコインチェックの問題発覚直後の1月27日から、ヤマダ電機も対応を始めた。まず「LABI新宿東口館」(東京・新宿)と「Concept LABI TOKYO」(東京・中央)の2店に試験導入し、利用実績や取引の安全性に関する課題を点検。「郊外の店舗も含めた今後の導入拡大を検討する」(ヤマダ電機)という。

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