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女性のチカラ、どう生かす?――ライフコーポレーション谷口博之氏、商品開発に生活者の視点(教えて人事さん)

[ 2018年2月19日 / 日経産業新聞 ]

 食品スーパー大手のライフコーポレーションが、女性活躍の推進に本腰を入れている。多くの女性が働く小売業だからこそ、女性が働きやすい職場づくりは競争力に直結する。女性の力を、事業にどう生かそうとしているのか。人事本部・働き方改革担当本部長の谷口博之氏に取り組みを聞いた。

◇  ◇

 我々スーパーの顧客の8割は女性で、パート社員も含めた従業員全体でも8割が女性です。ところが正社員に限ると女性は2割ほどで、さらに管理職の中では現在7%ほどに過ぎません。これでは、顧客の立場に立った事業はなかなか難しいでしょう。

 ■業界でもいち早く

 実は、女性活躍の推進は2013年から業界の中でもいち早く取り組んできました。ただ当時はどうしても、女性の管理職を増やすという点にばかり注目がいきがちでした。それも大事ですが、最近はそもそも男女ともに働きやすい職場であるかどうか、女性の視点を事業にどう取り入れるかということを見直しています。

 例えば新店を開ける際、1カ月ほど前に人事本部の「スマイルサポート室」という部署の女性社員が内見するようになりました。「女性肌着の裏に男性用商品を置いたら買いにくい」「トイレには小物を置ける棚が欲しい」「商品棚が高い」。そんな意見を受け、修正を加えます。当たり前に思えるかもしれませんが、店舗開発の部署はもともと女性が少なく、そうしたきめ細かい気配りが十分ではありませんでした。

 商品開発でも重要です。手軽に食べられる総菜の重要性は業界全体で高まっていますが、味だけでなく持ち帰りやすいとか温めやすいとか、ゴミが少なく済むといった生活者ならではの視点もあります。50代のおじさんが「おいしい」と言うだけではダメなのです。

 ■離職防止へ研修

 人手不足が深刻化し、今は時給を上げても採用できません。今まで以上に離職の防止が重要です。女性の管理職が増え、離職防止に効果が認められれば、業績に直結するので注意深く見ていきたいと思います。

 管理職の評価項目に、「部下の育成」や「働き方改革」での成果を加える準備も進めています。今まではどうしても目先の売上高などが評価の軸でしたが、人の育成は会社への貢献度が大きい仕事です。

 これは女性に限った話ではありませんが「性別や年代が異なる人といかにコミュニケーションし、人が辞めない職場をつくるか」といった研修も実施しています。まず違いを認め、異なる強みを持ち寄って成果を出すことが重要です。(聞き手は中川雅之)

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