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スマホ決済呼び水に、中国春節商戦、三越、周辺客に広告配信、HIS、中国語ガイド増員。

[ 2018年2月15日 / 日本経済新聞 朝刊 ]

 16日の春節(旧正月)を控え、百貨店やレジャー施設が中国人客の受け入れ準備を進めている。休暇を利用した観光客が増える春節は流通・サービス業にとって書き入れ時だ。中国のスマートフォン(スマホ)決済サービスの導入や中国語対応のガイドの増員などで購買意欲が旺盛な中国人を呼び込む。(2面参照)

 春節の休暇を利用した中国人の訪日は15日から本格化し、2月21日ごろまで続く見通し。JTBによると、中国などから日本へのツアー旅行の予約件数は2月初旬時点で前年比7%増加した。

 三越銀座店(東京・中央)は全館に中国人向けスマホ決済サービス「支付宝(アリペイ)」を導入。13日から中国最大のSNS「微博(ウェイボ)」を通じて、周辺5キロメートルの中国人のスマホに店舗の広告を示す試みを始めた。期間中は中国人の人気が高いフルーツゼリーを無料配布する。

 高島屋は日本橋店(同・同)など中国人の来店が多い9店舗の化粧品売り場にアリペイと微信支付(ウィーチャットペイ)を導入。京都店と大阪店では新たに婦人雑貨や子供服などの売り場にも対応を広げた。

 「爆買い」が流行語になった2015年ごろは免税品売り場で化粧品などをまとめ買いする中国人の姿が目立った。「最近は対面式の化粧品売り場でじっくり商品を選ぶ顧客が多い。紳士服でもオーダースーツの人気が高い」(三越伊勢丹)

 中国人の決済は国際デビットカードの「銀聯カード」が主流だったが、アリペイなどは春節に合わせて抽選で買い物代を割り引くキャンペーンなどを実施。店頭でもスマホをかざして決済する顧客の姿が目立つ。スポーツ用品店のゼビオグループは「ゼビオ」と「ビクトリア」の32店で今月、アリペイとウィーチャットペイを導入した。

 ホテル日航成田(千葉県成田市)やグランドニッコー東京台場(東京・港)も春節に備えてアリペイに対応。JTBは中国のアリババ集団と代理店契約を結び、提携先のホテルや飲食店にアリペイ導入を促している。

 エイチ・アイ・エスは通訳ガイドを紹介するサイト「トラビー」で中国語が話せるガイドを増やした。2月初旬に日本に住む中国人ら数十人を集めて講習会を開き、ガイドに登録してもらった。

 東京ディズニーランドなどは今月末まで施設内の物販店に、中国人に人気の和柄のキャラクターグッズや「東京ばな奈」の限定商品などを集めたコーナーを設ける。

 訪日外国人に占める中国人は3割弱。17年は過去最大の735万人が来日した。中国からの訪日客が年間を通して増えたため「2年ほど前から春節時期の集客の伸びは緩やかになっている」(高島屋)。ただ、2月は小売りや観光の国内需要が落ち込む時期にあたり、消費関連企業にとって春節商戦の意味は大きい。

 日本百貨店協会によると、昨年の春節期間を含む17年2月の全国百貨店の免税売上高は前年同月比9%増だった。17年通年では前年比46%増の2704億円と過去最高で、全体の売上高の約5%を占める。高島屋などの大手も高額品や化粧品が中国人客などに売れ、18年2月期の免税売上高は大幅な伸びを見込む。

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