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スマホ写真から服提案、丸井、ネット通販にAI活用、ゾゾタウンなどに対抗。

[ 2018年2月22日 / 日本経済新聞 朝刊 ]

 丸井グループはネット通販で消費者の欲しい服を探しやすくするサービスを今夏にも始める。消費者が選んだ雑誌記事などの画像を人工知能(AI)が解析し、セーターやスカートなど自社が扱う約15万品目から近い商品を抽出する。「ゾゾタウン」などネット通販との競争が激しくなるなか、効率的に商品を提案できるサービスを通じ実店舗を訪れない若者の購入を促す。

 消費者がスマートフォン(スマホ)などで撮影した画像を丸井の通販サイトに読み込ませると、AIが形や大きさ、色柄、模様を判断して近い商品を取扱品目の中から選び出す。まずはシャツやセーター、スカートなどを対象に始める。

 ネット通販では若年層を中心にスマホ経由での購入が増えており、購買を促すためには好みの商品を示すまでの手間や時間を省くことが重要になっている。これまで丸井のネット通販で商品を探す場合、ブランドや用途などを消費者が選んで、絞り込む必要があった。

 価格は数千円程度が中心。表示する商品は約1500あるブランドや価格帯から絞り込めたり、購入履歴から好みそうなものを提案したりすることを検討する。購入には名前やクレジットカード情報などの会員登録が必要。商品は在庫があれば注文翌日に発送する。

 同サービスの利用が増えれば靴やかばん、帽子といった服飾雑貨にも対象を広げていく。AIが画像を認識しにくい小さな商品でも解析の精度が高まるよう開発を進めている。基盤となるAIは画像処理に強みを持つチームラボ(東京・文京)の技術を採用した。

 同様のサービスは、衣料品通販サイトのマガシーク(東京・千代田)やカジュアル衣料の「ユニクロ」が手掛けている。衣料品通販最大級のゾゾタウンにはないが、運営会社のスタートトゥデイがこの技術を持つベンチャーを昨秋買収しており、近いうちに始める可能性がある。

 実店舗を強みとする百貨店や商業施設が運営する通販サイトでは、ネット通販専業と比べて利便性や使い勝手が劣りがちだった。ヤングファッションを得意とする丸井は同業の中でも先行してネットの販売に力を入れており、今回もその一環として若者の取り込みを急ぐ。年内には三越伊勢丹ホールディングスが独自ブランドの通販サイトを立ち上げる計画もあり、競争激化に備える意味もある。

 丸井グループの2016年度の通販売上高は前年度比4%増の213億円で、大手の一角を占める。都内などの店舗には靴やパンツの試着品しか置かず、欲しい場合は店内のタブレットなどで購入する売り場も展開する。今後もネットとリアルを融合したサービスの拡充を進めていく。

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