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日経の紙面から

営業利益率わずか0.3%...、書店「本以外」で稼ぐ、文教堂、知育玩具コーナー、有隣堂、飲食・衣料の複合店。

[ 2018年4月25日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 書店大手は書籍以外の商品販売を強化する。文教堂グループホールディングスは3月から「文教堂」で知育玩具の売り場を新設。老舗書店「旭屋書店」はカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)のグループ会社になったのを機に取り扱う文房具を増やす。アマゾンなどネット通販が浸透し書籍販売の減少が続いており、周辺事業のテコ入れで補う。

 文教堂は知育玩具など幼児向け商品を集めた売り場「天才キッズ」を立ち上げた。広さ約1400平方メートルの二子玉川店(東京・世田谷)を改装し、1割強にあたる200平方メートルを天才キッズにした。約3万アイテムのうち児童向けの書籍が6割、積み木やパズルなどの知育玩具を4割とした。木製の楽器や将棋盤のほか、音が出る絵本などを充実させた。書籍に比べて玩具や雑貨は利益率が高いという。

 書籍をたくさん購入する人は知育玩具などに対する関心が高く、購入が期待できるという。玩具は未就学児と小学生向けで、母親や祖父母から、子供や孫へのプレゼント需要を狙う。数万円の玩具も用意し、二子玉川店では1200円前後だった客平均単価が2倍以上に伸びたという。

 すでに商業施設からは、天才キッズを含めた店舗への改装や新規出店の依頼が来ている。5月に2店舗目となる天才キッズを開設する予定で、2018年8月期末までに4店舗を目指す。

 旭屋書店を運営する事業会社の旭屋書店(大阪市)と東京旭屋書店(東京・港)は、それぞれ発行済み株式の3割強をCCCに売却した。旭屋書店は、CCCのプライベートブランド(PB)でデザイン性の高い文房具や日用雑貨を販売するほか、「TSUTAYA」と共同キャンペーンを実施する。

 旭屋書店の売上高は100億円強とピーク時の半分ほどに減少したとみられる。CCCとPOS(販売時点情報管理)情報を共有して、共通ポイント「Tポイント」の顧客データを生かすほか、無人のセルフレジの導入も検討する。

 出版取次のトーハンの調べでは、全国の書店の売上高営業利益率の平均は0・3%と厳しい経営状態が続いている。書籍販売の落ち込みを補うため、ほかの書店大手でも有隣堂が3月、「東京ミッドタウン日比谷」(東京・千代田)に書籍のほか、飲食や衣料品など8業態を合わせた複合型店舗を開業した。丸善ジュンク堂書店も東京・池袋に17年8月、都内最大級の文具専門店を設けている。

【表】書籍販売の落ち込みを新事業で補おうとしている 
丸善ジュンク堂書店 
→東京・池袋に都内最大級の文具専門店を昨年8月に出店 

有隣堂 
→書店以外に飲食店など8業態を合わせた複合店舗を東京・日比谷に3月開業 

旭屋書店 
→デザイン性の高い文房具や日用雑貨を販売。「TSUTAYA」と共同販促 

文教堂グループホールディングス 
→知育玩具を扱う「天才キッズ」を店舗内に併設

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