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小売株、年初来高値相次ぐ、雇用改善・訪日客増、追い風。

[ 2018年4月28日 / 日本経済新聞 朝刊 ]

 小売株が活況だ。27日はイオンやマツモトキヨシホールディングスが相次いで年初来高値を更新した。国内の雇用情勢の改善や訪日客の増加で収益の伸びが続いている。今年の夏が暑くなるとの見方も追い風だ。円相場の先行きが見極めにくい中で、為替変動に業績が影響されにくい小売株に資金が向かっている側面もある。

 東証1部で27日に年初来高値を付けた100銘柄のうち小売業がほぼ2割を占めた。訪日客に化粧品の販売が好調なドラッグストア株が買われ、マツキヨHDとウエルシアホールディングスがそろって年初来高値を更新した。業種別日経平均・小売業は昨年末比で6%高と、1%安の日経平均株価を大きく上回る。

 国内の個人消費はゆるやかな伸びが続いている。経済産業省が27日発表した商業動態統計(速報)によると、3月の小売販売額は前年同月比1%増と5カ月連続で上昇した。SMBC日興証券の高野悠平エコノミストは「雇用増と所得増加に支えられた消費の伸びは今後も続きそう」と話す。

 気象庁が25日に公表した「3カ月予報」によると7月は東日本太平洋側と西日本で晴れの日が多くなる見込みだ。小売業は天候に客足が左右される。この夏が暑くなれば夏物衣料や冷感商品などの需要が増えて業績の伸びに弾みが付く。

 国内市場は少子高齢化で長期的には縮小する。小売り各社はM&A(合併・買収)やIT(情報技術)投資の拡大で収益力を高めてきた。シオズミアセットマネジメントの塩住秀夫社長は「M&Aなどのノウハウを蓄積して成長に結びつけられる企業が増えてきた」と指摘。運用する成長株ファンドでも消費関連株に資金を振り向けている。

 ただ、小売り各社は米アマゾン・ドット・コムを中心としたインターネット通販との競争に直面している。訪日客も最近はサービスやレジャーなど「コト消費」へと向かう。小売り各社の競争力によって銘柄選別も進みそうだ。

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