日経メッセ > リテールテックJAPAN > ニュース > ブランド品、AI鑑定、コメ兵、人手不足に対応、20年めど。

日経の紙面から

ブランド品、AI鑑定、コメ兵、人手不足に対応、20年めど。

[ 2018年5月16日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 【名古屋】中古ブランド品大手のコメ兵は、バッグや宝飾品などの買い取りに人工知能(AI)を活用する。自動で偽物を見抜き商品の相場や在庫管理まで担う。2020年ごろまでの導入を目指す。AIの活用で人手不足に対応するほか、店頭での鑑定にかかる時間を短縮し、顧客サービスの向上につなげる。

 すでにシンガポールのIT(情報技術)ベンチャーや大学関係者らとAIの開発を進めている。AIはパソコンやタブレット(多機能携帯)端末に組み込む予定で、カメラでブランド品を撮影すると本物か偽物かを瞬時に見極める。

 大量のデータからAIが自ら学ぶディープラーニング(深層学習)と呼ばれる機能を備え、バッグの裏地やファスナーなど撮影を重ねるごとに鑑定の精度が高まる。AIは商品の相場や在庫確認、配送などに必要な書類作成も行う見通し。買い取りの本人確認は、これまで通り店員が行う。

 コメ兵には約300人の鑑定士が在籍し、年間約140万点のブランド品を査定している。社内で「匠(たくみ)」と呼ばれる熟練の鑑定士になるには数年かかるとされる。中古ブランド品の流通市場が拡大するなか、将来的な人手不足で鑑定が追いつかなくなるリスクがあった。

 競争環境も変化している。スマートフォン(スマホ)のフリーマーケットアプリなどの台頭で個人間の取引が増えている。コメ兵の業績に与える影響は小さくない。2018年3月期の連結売上高は前の期比12%増の448億円、本業のもうけを示す営業利益は9割増の15億円を見込んでいるが、利益水準は中国人らの「爆買い」が活況だった15年3月期の半分程度にとどまる。

 人材も新たな成長分野に重点的に配置する。18年9月までに店舗責任者ら30人を店舗の業務からオークション部門に移す。

ニュースの最新記事

PAGE TOP