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銀行ポイント、交換多彩に、買い物・ATM無料・金利優遇…(M&I)

[ 2018年5月19日 / 日本経済新聞 朝刊 ]

 銀行が取引に応じて利用者にポイントを付与する制度が広まっている。買い物に使えるポイントがたまったり、ためたポイントによってATMの無料利用回数が変化したりと優遇の仕方は様々。資産運用や給与振込口座をすべて1つの銀行にまとめれば、たまるポイントも増えてお得になる。

気づかずにたまる

 「もともとは気がついたらポイントがたまっていたという感じ」。都内の会社員山口昌彦さん(47)は利用を始めた当時は意識していなかったが、ある日、銀行のホームページで自分のポイントが大量にたまっていることに気がついた。

 山口さんが利用しているのは、りそな銀行のポイントプログラムだ。同行は2008年から投資信託の購入額などに応じてポイントがたまる「りそなクラブポイント」を提供し始めた。

 ポイント交換先の企業は約20社。イオンなど有力小売店から航空会社、LINEなど新興勢力まで提携網を広げ、合計24種類の商品・サービスに及ぶ。

 山口さんは株主で、貸金庫も使っている。株主は株数に応じ月間20〜200ポイント、貸金庫は月間20ポイントもらえる。「お得なデビットカードを作ることも検討している」。ポイントがさらなる商品を始めるきっかけになり始めた。

 イオン銀行は4月から従来の優遇制度を改定した。イオン発行の電子マネー「WAON」を提供していたが、期限が切れてしまう人が3割もいたからだ。銀行独自の「イオン銀行スコア」を導入し、50点以上たまれば、普通預金金利を年利0・1%に上げ、ATMの手数料の無料回数も増やした。ポイントが無駄にならず、顧客の満足度を上げる取り組みだ。

 インターネット専業の住信SBIネット銀行は8月から、ポイント制度を享受できなかった人を取り込むためサービス内容を改定する。自社クレジットカードを月間5万円以上使えば100ポイント、外貨預金と仕組み預金300万円を持っている利用者にも100ポイント付与する。これによりポイント対象者は1・5倍に広がる見込み。同行は住宅ローンに力を入れてきたが、カードを使ったりする人も多かったためだ。

 同行のサービスを使う都内在住の会社員の男性(35)は「優遇制度も充実していて、引き落としなど取引を住信SBIネット銀行にまとめた」という。

Tポイント導入も

 新生銀行はレンタルショップ「TSUTAYA」など182社(3月時点)の商品サービスを共通利用できる「Tポイント」を導入している。りそなの場合、Tポイント交換手続きに最長20日程度要する。新生はリアルタイムでポイントがたまり、すぐ使える仕組みにした。すぐにポイントが欲しい人の評価を獲得し、2017年度1年間で利用者は3割増加した。

 山梨県在住の小池初美さん(61)は「もともと近所のコンビニでTポイントカードを使っていて、このポイントがたまるならばと始めた」。ただ、ホームページ上で毎月口座番号や生年月日を入力する手間がかかる。

 銀行のポイント制度は銀行口座を持っているだけでは利用できないところもある。インターネットなどを通じ利用の登録手続きをする必要がないか確認しよう。登録した後、ポイント交換などにはIDやパスワードが必要になるので忘れないようにしよう。

 銀行預金は金利がほぼゼロで、お金を預けているだけではお得感はない。ポイントがたまれば、“おまけ”をもらえる喜びを感じやすい。外貨預金や投資信託など預金以外の商品販売につなげようとしている。

 三菱UFJ銀行も投資信託などの金融商品の購入額に応じ共通ポイント「ポンタ」を付与することを検討中だ。導入すればメガバンクで初。自分に合ったサービスを提供している銀行を選び、利用してみてもいいかもしれない。

  (水戸部友美)

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