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日経の紙面から

しまむら、ゾゾタウン・楽天に出店、「打倒ユニクロ」ネット参入、「実店舗頼み」限界、独自性カギ。

[ 2018年5月30日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 カジュアル衣料大手のしまむらは、競合他社に比べて出遅れていたインターネット販売に本格着手する。6月から衣料品通販サイト「ゾゾタウン」などに出店するほか、今秋にはネットで注文した商品を店舗で受け取れるサービスを始める。同社季節ごとに商品を売り切る店頭の販売力に定評がある。競争が激しいネット通販市場で、どこまで独自性を打ち出せるかが問われる。

 ゾゾタウンのほか、仮想商店街「楽天市場」やヤフーの通販サイトを対象に6月から出店する予定。現在は自社サイトでも商品を販売しておらず、ネット販売は今回が初めてとなる。

 主力業態の「ファッションセンターしまむら」の店頭で取り扱う商品をネットでも購入できるようにする。プライベートブランド(PB)「クロッシー」に加え、大人から子ども向けの肌着やシャツ、パンツを取りそろえる。機能性に優れた寝具やインテリア関連も用意する方針だ。販売状況をみながら、米アマゾン・ドット・コムに出店することも検討する。

 しまむらは「ファッションセンターしまむら」を全国約1400店展開する。ネット通販に店舗を補完する役割も担わせる。

 今秋からはネットと実店舗を生かしたサービスを始める。利用者はスマートフォン(スマホ)のアプリで欲しい商品を選択し、約1400店舗の「ファッションセンターしまむら」の中から商品を取りに行く店を決められる。数日後に選んだ店舗を訪れると、その場で商品を受け取り支払いを済ませる。

 これまで店舗に商品の在庫がない場合、販売員が他店から取り寄せていた。ネットで注文した商品は顧客の都合のいい時間に受け取れるため、これまで店舗を利用した顧客の利便性向上にもつなげる。

 在庫も店舗間で融通するのではなく、あらかじめメーカー側に在庫を厚めに持ってもらい、素早く用意できる体制を整える。

 しまむらは今後もグループ全体で年100店を新規出店する方針を示しているが、実店舗頼みでの成長には限界が出始めている。2018年2月期の連結決算は減収減益となり、ライバルの「ユニクロ」との差は開いている。

 富士経済によると、19年のアパレルの電子商取引(EC)市場は17年比約13%増の1兆8563億円の見通し。衣料品をネットで購入する消費者は増え続けており、アパレル各社はネット対応を急いでいる。セレクトショップの一部では、ネット通販で選んだ商品を店舗で試着できるサービスを導入するなど、顧客サービスを競い合っている。

 成長分野であるネット通販で出遅れたしまむらにとって、店舗の常連客とネット通販の顧客を満足させられるサービスをどこまで充実させられるかも、さっそく問われている。(原欣宏)

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