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日経の紙面から

大手シェア6割、焦る「家電量販」、ピーク比15ポイント低下、ヤマダなど各社、多角化で稼ぐ。

[ 2018年6月15日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 家電量販業界が転換期を迎えている。業界推計によると、大手6社の家電販売シェアは60%前後と、ピークの07年に比べて約15ポイント低下。値下げの原資を提供する家電メーカーは収益重視にカジを切り、消費者の嗜好は多様化。こうした流れは今後も続くとみられ、業界2位のビックカメラだけでなく、最大手のヤマダ電機なども多角化を急ぐ。(1面参照)

 最大手のヤマダ電機は2011年に注文住宅のエス・バイ・エル(現ヤマダ・エスバイエルホーム)を買収するなど、家電と親和性が高いと判断した住宅関連需要の取り込みを図る。17年には創業の地である前橋市に雑貨や家具に特化した新型店を出店。既存の家電販売店「テックランド」を家電と住宅関連商材の複合店「家電住まいる館」への改装も進めている。

 6月に、東京・大井町の大型店を改装して、都内第1号となる家電・住宅の複合店舗をオープン。住宅需要を取り込む新型店としては32店舗目で、18年度中に100店舗にまで増やす計画だ。

 家電量販3位のエディオンも住宅関連のリフォーム事業を家電に次ぐ第2の柱に育てる。

 ヨドバシカメラはインターネット通販に力を入れる。ネットで注文した商品を一部店舗で24時間受け取れるサービスなども展開し、ネット通販売上高は家電量販トップの1000億円超だ。

 ノジマは携帯販売店のITX(アイ・ティー・エックス)やインターネット接続のニフティなどを傘下に収め、家電やデジタル製品の売り上げは半分以下。ノジマの野島広司社長は「うちを家電量販と呼ばないでほしい」という。

 一方、ケーズホールディングスは家電専門店としての店舗展開を続ける。「家電は買い換えがある商品。専門店としての強みを磨けば成長余地はまだある」(関係者)

 安売り競争が一服し、価格よりもデザインや機能を重視する消費者が増え、家電量販店の競争相手はネットだけでなく他の小売りにも広がっている。ある家電量販トップは「家電流通企業の数はまだ多い」と話す。さらなる異業種との連携や再編が進む可能性はある。

【表】大手家電量販の低成長時代の戦略   
ヤマダ電機        住宅や雑貨などとの新型店を18年度中に100店舗 
             家まるごと提案型   

ビックカメラ       家電だけでなく、衣料や自転車などもPBで展開 
             衣食住トータルで展開   

エディオン        水回り中心に店舗で展示広げる 
             リフォームを第2の柱に   

ヨドバシカメラ      ネット売上高は1000億円超と業界ナンバーワン 
             インターネット販売に力   

ケーズホールディングス  年30店程度を継続的に出店 
             家電販売中心を維持   

ノジマ          ITXとニフティを傘下に 
             携帯販売が収益の柱に  

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