日経メッセ > リテールテックJAPAN > ニュース > プロ向けもそろえる、ホームセンターが力、ジョイフル本田、工具の種類1.5倍、カインズ、PBを立ち上げ。

日経の紙面から

プロ向けもそろえる、ホームセンターが力、ジョイフル本田、工具の種類1.5倍、カインズ、PBを立ち上げ。

[ 2018年7月4日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 ホームセンター(HC)が大工や塗装職人といったプロ向けの商材・サービスを拡充している。関東地盤のジョイフル本田は工具の品ぞろえを通常店の1・5倍にした専門店を今春開店。6月にはカインズが専門ブランドを立ち上げたほか、業者向けの後払い決済サービス導入も各社で広がる。利用頻度が高いプロの満足度を高めることで、リピーターに育てる。

 ジョイフル本田が3月下旬、千葉市に開業した新店「本田屋」。売り場面積1638平方メートルの新店は、ガソリンスタンドやスポーツクラブを併設した5万平方メートル以上の巨大な既存店に比べて30分の1以下だ。「職人のための店」をコンセプトに工具、金物、作業服とプロ用品だけをそろえた。

 大工や塗装・内装の職人、庭師といった職人の利用を想定。工具だけで1万5千点あり、作業衣類、くぎ、接着剤なども含むと計3万5千点に上る。職人から「金物屋など専門店が減ってきた」と声が増えてきたことを受けて出店を決めた。

 「従業員にも詳細な使用法や仕上がりの知識が求められる」(浅野雅之店舗運営部専任部長)ことから、既存店から優秀なベテランを選び、本田屋に配置した。信頼関係を築き「行きつけ」にしてもらうためだ。開店当初は午前10時だった開店時間は、職人が出勤前に来られるよう同7時に変更した。本田屋の多店舗展開も視野に入れる。

 農業資材に特化した小型店をもつコメリがプロ用商材でも先行する。「プロは毎日使う道具にこだわる。気に入れば常に同じ店に行く人が多い」(関係者)。定期的な利用を期待し、囲い込みに各社も本腰を入れる。

 カインズはプロ向け専用のプライベートブランド(PB=自主企画)「クロッカーズ」を立ち上げた。まず6月に工事現場用の手押し車や工具の収納ボックスを発売。手押し車は青・赤・黄と色をそろえ、ブランドロゴもあしらい、楽しく使えるよう工夫した。

 デザインだけでなく「『早く、確実に』をコンセプトとし、機能や使いやすさを高めて差異化する」(同社)という。今後は作業着や手袋、脚立を投入する。プロ用では商品カテゴリーをまたぐブランドがなかったが、ブランドの一本化で知名度向上を進める。

 支払い面での支援サービスも続々登場している。群馬・埼玉県を中心に店舗を構えるセキチューは3月、事業者専用で88日間手数料なしで支払いを延長するクレジットカードを発行。「ビバホーム」を展開するLIXILビバも4月、全店で事業者向けの後払い決済サービスを導入した。

 HCは店舗数が増え続けている一方、工具や金物を扱う専門店は減少傾向にある。ヘビーユーザーである職人を呼び込むため、今後もHC各社が火花を散らしそうだ。

(池下祐磨)

ニュースの最新記事

PAGE TOP