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17年度、専門店調査――ABCマート、店にないと無料配送。

[ 2018年7月11日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 チャンスロスを減らし売り上げを伸ばす――。小売業の理想的な戦略を実現しているのが、靴専門最大手で、営業利益ランキング5位のエービーシー・マートだ。

 靴業界は一般的にサイズ展開が多く在庫管理が難しい。靴は、サイズや色違いも含め型番1つに対して在庫は最大数十個持たなければならない。

 エービーシー・マートでは、希望の色やサイズが店頭にない場合、ネット通販や他店の在庫から商品を直接、顧客の自宅に送料無料で配送する。

 従来は「1割超の割合で、顧客の欲しい商品の店頭在庫が欠品していた」(同社)といい、店頭在庫を直接配送する仕組みで「売り逃し」を防いでいる。一般的なアパレル企業の通販事業とは異なり、売り上げは各店に計上されるため、販売員のやる気を保つことにもつながっている。2018年2月期の既存店客数は3・6%伸びた。

 同社は「店頭でサイズ感を確かめて初めて最適な靴を選べる」との立場を取る。店のない地域の顧客向けに自前のネット通販サイトは設けているが、あくまでも主軸を置くのは店。ネット通販と同等の利便性を店頭でも確保することで、来店機会を増やせるとみる。

 さらに今秋にも、大手メーカーと在庫情報を共有化する取り組みを始める計画。客が来た店でも他店でも在庫がない場合、メーカーの倉庫から直接顧客に商品を送るようにする。さらに店頭では扱っていないモデルも店頭からiPadで購入できるようにする。

 昨今のスニーカーブームは追い風。店頭在庫を抑えつつも、店に来れば必ず買えるという安心感をつくり、他社やネット通販に負けない店を目指す。

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