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接客アプリ、在庫確認10秒、エービーシー・マート、今月中に全店で導入、作業負担軽減、CS向上へ。

[ 2018年12月5日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 靴専門店最大手のエービーシー・マートは12月中に、国内全店舗で販売スタッフ用のスマートフォン(スマホ)向け接客アプリを導入する。スマホで店頭在庫を確認したり、店で扱いがない商品を検索したりできるようにする。手間のかかる在庫確認などの作業負担を軽減することでスタッフが接客に集中できる環境を整え、顧客満足度(CS)の向上につなげる。

 靴専門店「ABCマート」やスポーツ専門店「ABCマートスポーツ」など国内全1000店で、独自開発した接客アプリ「S Navi(エスナビ)」の利用を始める。アルバイトを含めた販売スタッフ1万人弱が対象となる。

 従来は来店客から商品が店頭にあるかどうか聞かれた場合、スタッフは倉庫に足を運んで直接確認するか、パソコンで調べる手間がかかっていた。こうした在庫確認で平均2〜3分かかっていたという。靴業界はサイズが多いため、ひとつの商品でも衣料品などに比べて多数の在庫を用意する必要があり、管理が難しいとされる。在庫確認に時間がかかりすぎると、来店客が待ちきれずに他店に行ってしまうなど、機会損失につながっていた。

 新アプリでは、スマホに商品コードを入力するだけで在庫情報がわかるため、10秒程度で済む。在庫は自店だけでなくエービーシー・マートで扱うすべての情報を確認でき、近隣の店舗に取りに行ったり、倉庫から客の自宅に配送したりといった対応が可能となる。

 新アプリには、商品の検索機能も備えた。エービーシー・マートで扱う数万点の商品の中から色や素材違いなど類似アイテムを検索でき、「この靴の赤色がほしい」「このブーツのスウェードタイプがほしい」といった要望にも対応する。店に置いていない商品も提案できるようにして購買率を高める狙いだ。

 また、アプリでは販売スタッフ一人ずつや店ごとの売り上げ状況がリアルタイムでわかるようにした。「同僚が自分よりも1万円多く売っているから、追いつきたい」「店の今日の売り上げ目標まであと25万円なので、自分はあと5時間で5万円売ろう」など、スタッフに数字を公開することで「モチベーションを高めてもらう狙いがある」(エービーシー・マート)。

 1年以内に社内用SNS(交流サイト)機能なども実装する考え。将来的には災害時の安否確認機能なども取り入れる予定だ。

 少子高齢化などを受けて国内の靴市場は、大きな伸びを見込むことが難しいとされる。エービーシー・マートは新アプリで既存店の活性化につなげる。

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