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ペイペイ還元、師走特需、利用者に総額100億円キャンペーン、ビックカメラ、23%増収、エディオン・ファミマも。

[ 2019年1月16日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 ヤフーとソフトバンクが出資する決済会社ペイペイ(東京・千代田)が2018年12月、サービス利用者に100億円を還元するキャンペーンを行い、小売企業に"特需"が生まれた。同サービスを導入した家電量販大手ビックカメラの売上高は3年8カ月ぶりの高水準となり、ファミリーマートの既存店売上高は押し上げられた。振り返ると、多くの消費者がスマートフォン(スマホ)決済を使うきっかけになる一大イベントだった。

 ビックカメラの18年12月の売上高は前年同月比23・4%増だった。直近では、14年4月の消費増税による買い控えの反動のあった15年4月の伸び率(同25・4%)に次ぐ水準となった。「年末商戦」と呼ばれる、そもそも売り上げの大きい時期ではあるが、異例の伸び率となった。

 売り上げを押し上げたのは12月4日からのキャンペーンだ。スマホにペイペイのアプリをダウンロードして支払いに使えば、代金の2割が還元、抽選で全額キャッシュバックも当たる。還元総額100億円に達すれば終了する仕組みだった。同社は19年3月までと見込んでいたが、同月13日に終了。10日間で500億円がペイペイで支払われたことになる。

 12月13日夜、東京都千代田区のビックカメラ有楽町店は多くの利用客でにぎわっていた。ゲーム売り場では約50人が行列を作り、並んでいるさなかにペイペイの利用法を確認していた。都内の男性会社員(30)は、任天堂の人気ゲーム機「スイッチ」を購入したところ、全額キャッシュバックに当選。「30分並んだが、当たったので報われた」と話した。

 ビックカメラによると、品目別で最も伸び率が高かったのは、パソコンなどの「情報通信機器」で同32・9%増。クリスマスの時期にも重なり、ゲームなど「その他商品」も同26・9%増だった。テレビやデジタルカメラ、エアコン、洗濯機なども好調だったという。

 ペイペイのサービスを導入した他の企業でも大きな影響があった。エディオンでも昨年12月の直営店の売上高が同4・5%増だった。同社は「『この際だから』という心理になり、高額商品を買い替えるきっかけになったのでは」と分析する。

 ファミリーマートではタバコのまとめ買いにつながった。展開する約1万7000店のうちの既存店売上高は昨年12月、前年同月比約1・6%増となり、このうち1%程度をタバコが押し上げたとみる。

 1月上旬からキャッシュバックが始まっており、多くの利用者が還元されたお金を使い始める。キャッシュレス化は顧客の利便性だけでなく、店舗の省力化にもつながる。キャンペーンが一過性のものとならず、スマホ決済の普及につながるか。顧客の動きを見越した各社の次の一手に注目が集まる。

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