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2時間で「超お急ぎ」開拓、ライフ、アマゾンと協業、プライムナウで食品など宅配、自社店舗への送客狙う。

[ 2019年6月3日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 スーパー大手のライフコーポレーションはアマゾンジャパン(東京・目黒)と協業する。最短2時間で商品を配送するアマゾンの有料会員向けサービスで、年内にライフの商品を供給する。日本の大手スーパーがアマゾンと協業するのは初。物流インフラを持つアマゾンと組んで"超お急ぎ需要"を開拓するとともに、自社の店舗やネットスーパーなどへの送客も狙う。

 アマゾンの有料会員向けの宅配サービス「プライムナウ」でライフの商品を注文できるようにする。スマートフォン(スマホ)向けのアプリから注文を受け付け、ライフの従業員が店舗の陳列棚から商品を収集。プライムナウ専用の配送車で最短2時間で配送する。

 1回ごとの配送料は未定。年内に都内の一部店舗でサービスを始め、関西での展開も検討する。野菜や精肉などの生鮮品のほか、店内調理の総菜や弁当、プライベートブランド(PB)商品を供給する。最大で8千品目の商品がプライムナウの品ぞろえに加わる。

 ライフはネットで注文した商品を自宅まで配送するネットスーパー事業を約60店舗で展開している。22年2月期までに対象を100店舗に広げ、売り上げも100億円に伸ばす計画だが、19年2月期のネットスーパーの売上高は24億円にとどまっていた。

 ライフのネットスーパーは届くまでに数時間はかかるうえ、当日届けるには原則、午後3時までの注文が必要だった。ただ、アマゾンとの協業でライフの認知度が高まれば、自社のネットスーパー事業にも追い風になるとみており、今後も継続する。

 アマゾンは顧客情報や購買履歴をもとにおすすめの商品を提案するレコメンド機能に強みを持つ。ライフのネットスーパーにはそうした機能がないため、アマゾンのノウハウを吸収して自社のネットスーパー事業を強化する狙いもある。スマホ用アプリのデザインなども参考にする。ネット経由での購買情報を分析して販促にも生かす。

 アマゾンの配送網を活用することで、配送エリアも大幅に広がる見込み。ライフの後藤勝基取締役は「普段はライフの店舗を使わない人にも利用してほしい。新規顧客を開拓し、実店舗への来店にもつなげたい」と話す。

 スーパー各社はこれまでアマゾンなどのネット勢に対抗しようと、ネットスーパー事業に力を入れてきた。しかし人件費の高騰で収益化が難しくなっているほか、人手不足で計画通りに商品を宅配できないケースが増えている。アマゾンの配送網を使えばそうしたリスクを減らせるため、ライフと同様の動きを取る企業が増える可能性がある。

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