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第47回日本の専門店調査――人材確保「進まない...」、アンケートから、「採用難が原因」9割、賃金、伸び率低く。

[ 2019年7月10日 / 日経MJ(流通新聞) ]

 専門店各社が人材の獲得に頭を悩ませている。アンケート調査では2018年度に必要な人員を「あまり充足できなかった」「全く充足できなかった」と回答した企業は47・6%に達した。出店を検討しても、店舗運営に必要なパートやアルバイトの採用に苦戦する傾向が目立つ。各社は人材確保に向け、賃金水準の上昇や高齢者採用に活路を見いだす。

 アンケート調査では必要な人材の不足について、18年度と19年度(見込み)ともに大きな違いはみられず、人材確保が思い通りに進まない現場の苦悩がにじむ。理由(複数回答)については「採用難」を挙げる回答が91・6%を占めた。

 厚生労働省によると、5月の有効求人倍率(季節調整値)は1・62倍で高水準が続く。

 求人情報大手のリクルートジョブズがまとめる三大都市圏(首都圏・東海・関西)の5月のアルバイト・パート募集時平均時給は、前年同月比2・6%(27円)高い1051円だった。「事務系」や「フード系」など全職種でプラスとなるなど、人手不足を背景に賃上げが続く。

 ユニクロを運営するファーストリテイリングの18年8月期の人件費は前の期比12・9%増の2851億円だった。セレクトショップのユナイテッドアローズも19年3月期の人件費が同1・6%増えた。新規出店や給与の引き上げでアパレル業界の人件費負担はさらに重くなっている。

 アンケートの回答をみると、パート・アルバイトの賃金水準を「改善した」、または「今後実施したい」と答えた企業は合計で77・5%にのぼった。

 ただ、パートやアルバイトの1年前の時給に比べ、伸び率は「1〜5%未満」が61・0%と引き続き抑制気味だ。従業員が期待する水準には達していない可能性も残る。

 ファストリは現在21万円の大卒初任給を、20年春入社で国内や海外の転勤がある職種については21%高い25万5千円にする方針だ。採用予定の約650人のうち、国内外の転勤のある職種は数百人に上る見込み。給与水準の引き上げで優秀な学生の獲得につなげる。

 「人生100年時代」といわれる現在、高齢者の積極活用も欠かせない。再雇用や定年延長などで雇用している正社員の割合は、この5年で「増えた」が42・9%だった。幅広い人材に働く機会を提供することが、自社の人材不足の解消にもつながりそうだ。

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