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スマホ決済に追い風、増税・ポイント還元始まる、利用者急増、システムトラブルも(消費税10%)

[ 2019年10月2日 / 日本経済新聞 朝刊 ]

 消費税率が8%から10%に上がった1日、キャッシュレス決済によるポイント還元制度もスタートした。コンビニエンスストアではスマートフォン決済で支払いを済ませて恩恵を受ける消費者の姿も目立ち、制度を追い風にスマホ決済は拡大の兆しを見せている。一方、外食やコンビニの一部でシステムトラブルが起き、軽減税率を巡る戸惑いも広がった。

 「制度が始まることを知って9月にアプリをダウンロードした」。都内に住む30代の女性会社員は話す。コンビニでの還元率は2%とはいえ、毎日のように買い物をするため蓄積すれば大きいと考えたという。今回の制度では対応店でのキャッシュレス決済で2%か5%が還元される。コンビニでは2%分が即時充当されて実質値引きとなり、歓迎の声が広がった。

 増税を機にスマホ決済の利用者は増えている。「PayPay(ペイペイ)」は9月13日時点で利用者数が1250万人超と開始から1年弱で大きく伸ばした。「直近一週間は(アプリの)ダウンロード件数が相当増えた」という。セブン―イレブン・ジャパンは1日からNTTドコモの「d払い」や「楽天ペイ」など4種の決済サービスに新たに対応した。

 ポイント還元制度を巡る混乱も起きている。戸越銀座商店街(東京・品川)の「とごしぎんざの牛乳屋」では今回新たにキャッシュレス対応の端末を導入したが、接続する携帯電話が古く利用できないことが判明。機種変更が1日には間に合わず、成瀬雄一取締役(53)は「自腹でポイント還元をするしかないかもしれない」と困惑する。

 一部飲食店などではトラブルが起きた。回転ずしのスシローグローバルホールディングスでは全体の4割弱の197店舗の会計システムで不具合が発生。会計時に消費税分が反映されず、本来10%の消費税がかかる店内飲食(イートイン)の税率が0%になった。午後8時に180店舗で復旧し、残りは2日朝までに復旧の見込みという。

 「ドトールコーヒー」では一部店舗で1日朝からレジが利用できなくなった。現金払いのみ対応して営業を続け、正午には復旧した。ミニストップは1日午前0時にレジのシステムを変更した際にミスがあり、代金を過剰に受け取る例があった。

 消費者が戸惑う場面が目立ったのが、異なる税率となったイートインと持ち帰りの区別だ。軽減税率では飲食料品を持ち帰る場合は税率が8%、イートインスペースで飲食すると10%になる。

 コンビニのイートインコーナーで8%の税率で購入した男性会社員(30)は、「税率が変わるとは知らなかった。店員にも聞かれなかった」と話す。コンビニ各社はポスターなどを掲示し、利用客に申告を求めるが十分に伝わっておらず、さらなる周知が必要だ。

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