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POSレジ更新中小進む、消費税上げ、NEC系、引き合い増。

[ 2019年10月2日 / 日経産業新聞 ]

 消費税率の引き上げはPOS(販売時点情報管理)レジなど店舗側の決済端末にじわりと世代交代を促した。特に中小店舗の更新需要は旺盛で、NECプラットフォームズのように引き合いが前年比で8割増えた例もある。一方、利用中の機種を使い続けられる大手向けでは特需は見られなかったが、東芝テックや富士通は顧客の支援をにらみ手厚い体制で臨んだ。

 中小店舗のPOSレジ更新需要の追い風を受けている1社がNECプラットフォームズだ。同社のPOSレジシステムは前年比1・8倍での引き合いが続く。複数の税率に対応するための旧型機刷新に加え、訪日外国人(インバウンド)の増加で海外の決済サービスを処理できるようにする需要が強いという。

 複数の製品を生産するラインでPOSシステムの割合を高めて需要の伸びに対応してきた。生産ペースは10月も維持する方針だ。増税対応が間に合わなかった企業からの注文が続くと見る。

 タブレット端末などを使い、低コストで導入できるようにした「モバイルPOSレジ」の利用者も増えている。先駆けはユビレジ(東京・渋谷)の「ユビレジ」。2010年から展開している。操作が簡単なのが特長で、飲食店などを中心に19年5月までに約3万件の登録がある。

 リクルートライフスタイル(東京・千代田)のアプリ「Airレジ(エアレジ)」の登録アカウント数は19年6月時点で累計約42万件と前年より約2割増えた。

 家電量販店大手のビックカメラではiPadやレシート印刷機など、エアレジ関連製品の売り上げが4〜9月で前年同期比3倍に伸びた。同社では有楽町店(東京・千代田)をはじめ全国35カ所にエアレジ専用売り場を設けて販促してきた。

 同店販売員の高橋敬之さんによると「購入する7〜8割は個人経営店。8月以降にぐっと問い合わせが増えた」という。顧客管理がしやすくなるほか、さらなる増税があってもアプリのアップデートだけで対応できる点を評価されている。

 一方、大手向けの多機能な据え置き型POSレジシステムには特需は発生しなかった。ソフトウエアを書き換えたり、設定を変更したりすれば複数税率に対応できる機種がほとんどのためだ。

 POSレジ最大手の東芝テックはホームページで設定変更について説明。富士通はシステムエンジニアが顧客企業の現場に出向いて順次ソフトウエアを適用したり、稼働が問題ないかテストしたりしてきた。

 消費増税が促した世代交代が今後、POSレジ市場の地殻変動につながるのかどうか。関係者の注目が集まる。

(島津忠承、中藤玲、篠原英樹、清水孝輔、池下祐磨)

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