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百貨店、87社が共同調達、備品をネット入札、販売不振で年内にも。

[ 2009年7月17日 / 日本経済新聞 朝刊 ]

コスト削減へ連携

 百貨店各社が業界をあげて備品の共同調達に乗り出す。三越伊勢丹ホールディングスや高島屋といった大手に加え、中小百貨店を合わせた業界団体に加盟する全87社が参加。年内にもコピー紙などを一括調達し、コスト削減につなげる。消費低迷に苦しむ小売業界の中でも、とりわけ百貨店の販売落ち込みは深刻で、ライバル企業同士はもちろん業界全体で手を組む異例の経営効率化を迫られた。

 共同調達は日本百貨店協会(鈴木弘治会長)の加盟社で実施する。同協会が複数の文具メーカーや消耗品を扱う商社を募り、インターネット上で入札。参加する百貨店のうちで最も低い仕入れ希望価格を基準値にし、さらに低い価格を競わせる。

 まず三越伊勢丹や高島屋などの大手4社に、藤崎(仙台市)や天満屋(岡山市)など地方の有力百貨店を加えた計9社で試験的に実施する。第1弾として7月末にコピー用紙とレジ用ロール紙の2品目で導入し、年内にも全社が参加する見通し。

 今後は対象品目を文房具や蛍光灯などにも広げる計画。共同調達をしやすくするため、包装資材などで規格統一も進める。9社の備品の年間調達額は計100億円程度とみられるが、各企業で仕入れ値はバラバラで、品目によっては「他社より仕入れ値が10%以上高い百貨店もある」(同協会)。共同購入への切り替えで大幅なコスト削減効果が見込めるという。

 2008年の百貨店売上高は前年比4・3%減の7兆3800億円。12年連続の前年割れで、市場規模は1991年のピークに比べて4分の3に落ち込んだ。さらに昨秋の金融危機の影響で、今年以降は10%前後の売り上げ減となっており、各社の経営は厳しさを増している。今回の備品の共同調達は百貨店特有の高コスト構造を克服する試みともいえそうだ。

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