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百貨店カード最新活用術――ポイント、直接支払いに、自動で割り引き。

[ 2011年3月20日 / 日本経済新聞 朝刊 ]

 百貨店で買い物をする際にお得なのが百貨店カード。特定の百貨店グループで使うと、買い物額が安くなる優待を受けられる。最近は買い物などで使えるポイントをためやすくしている百貨店も増えている。ただ仕組みはグループごとに異なるうえに複雑で、効率よく利用するにはそれぞれの特徴を把握する必要がある。百貨店カードの最新事情と上手な活用術をまとめた。

 「ポイントをためやすくて気に入っている」。東京都在住の男性会社員(61)は、高島屋の百貨店カードを愛用する理由をこう説明する。男性は高島屋での買い物だけでなく、公共料金や旅行代金の支払いなどに集中的に利用。たまったポイントは高島屋で使える買い物券に換え、年間で1万円程度になるという。

機能の統合進む

 百貨店で買い物をする場合、百貨店カード(百貨店子会社などが発行するクレジットカード)を利用するのがお得だ。特定の百貨店グループで支払いに利用すると買い物額が安くなる優待を受けられるからだ。最近では百貨店の再編の影響で、百貨店カードの機能も統合が進み、利用できる店舗も広がっている。

 主な百貨店カードの概要を表Aにまとめた。優待は大きく分けて3種類ある。第1は百貨店の買い物券に交換できるポイントを買い物額の一定割合付与するタイプ。第2は次回以降の買い物で1ポイント=1円として支払いに利用できるポイントを付与するタイプ。第3は一定割合を買い物額から自動的に割り引くものだ。

 第1のタイプの代表例が高島屋の「タカシマヤカード」。ポイントの付与率が高く、一般カードは買い物額の8%、ゴールドカードは年間の買い物総額が100万円以上で翌年度は10%になる。ポイントは2千ポイントごとに高島屋の買い物券2千円分と交換できる。

 買い物券に換えられるタイプよりもポイントを効率的に利用できるのが、1ポイントから支払いに直接利用できる第2のタイプ。大丸の「DAIMARU CARD」などだ。そごうや西武のカードも以前は買い物券との交換型だったが、4月からは支払いに直接利用できるタイプに変える。

 阪急百貨店や阪神百貨店の「エメラルドSTACIAカード」のように、買い物券に交換するか、支払いに直接利用するか選べるものもある。

 クレジットカードなどの普及に伴うポイント制度の浸透で、百貨店業界でもポイントをためやすくしたり、他社のポイントを活用しやすくしたりする取り組みが相次いでいる。高島屋は10年11月から、13歳以上が入会できてポイントをためられる「タカシマヤポイントカード」の発行を開始。高島屋の百貨店カード以外のクレジットカードと併用でき、別のポイントを既にためている人も使いやすい。

 そごう・西武は4月から、ポイント付与率の基準となる前年の買い物総額に、事前登録した同居親族の分を合算できるようにする。例えば百貨店カード会員の夫の利用総額が15万円で、ポイントカード会員の妻が10万円の場合、翌年の付与率は2人とも従来の2%から4%に上がる。

 百貨店カード以外のクレジットカードのポイントなどを電子商品券として利用できるのが「カエトクカード」だ。現在は8社のポイントなどをインターネットなどを通じてチャージし、阪急と阪神、高島屋で利用できる(図B)。

 ポイントを支払いに直接利用できるタイプと同様に優待の恩恵をすぐに受けられるのが、買い物額から一定割合を自動的に割り引く第3のタイプ。ただ阪急と阪神の「ペルソナカード」は1050円未満の商品だと割り引きの対象外。伊勢丹の「伊勢丹アイカード」なども3150円未満の商品などは対象外で、1千ポイントで1千円分の買い物券と交換できるポイントが付く。

食品など優待縮小

 優待はすべての買い物で同じ条件で適用されるとは限らない。食品や特価品、海外高級ブランド品などはポイント付与率や割引率が通常より低かったり、対象外だったりすることが多いので要注意だ。

 ポイント付与率や割引率の基準となる年間の買い物総額の対象も確認しておこう。例えばタカシマヤカードのゴールドカードはポイント付与の対象外である海外高級ブランド品も総額の対象に含まれるが、「タカシマヤセゾンカード」はポイントが付与された買い物しか対象にならない。

 百貨店カードの優待はあくまでもサービスの一環で、内容が急に変更される可能性もある。また百貨店が経営破綻した場合、ポイントなどを保護する仕組みはない。ファイナンシャルプランナーの馬養雅子さんは「ポイントはため込まず、利用できる時に使っておくとよい」と助言する。店内での催し物の入場料の割り引きなど、買い物以外の特典もある。自分の持っている百貨店カードの特典をしっかり把握しておくことも重要だ。(藤井良憲)

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