SECURITY SHOW

SECURITY SHOW 2019 | 2019年3月5日(火)〜8日(金) 東京ビッグサイト
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五輪警備、民間アシスト、20年東京開催、警視庁がノウハウ、1.4万人確保に汗。

 2020年東京五輪に向けて、警視庁が民間の警備要員の編成に力を入れ始めた。計画では過去最大規模の体制となる5万人のうち、民間からの人員は1万4千人を占める。主に観客の誘導などを担当するが、警備業界からは「人手不足で人材を確保するのは難しい」との声も。同庁は警察が持つ経験を伝授するほか、最新の防犯機器なども導入して祭典を乗り切る構えだ。

 「昨年4月の米ボストンマラソンでも爆破テロが発生した。現在、大規模なスポーツイベントはテロの標的の一つだ」。東京都の大会準備部門の担当者は表情を引き締めた。

 東京五輪の開催に当たり、五輪組織委員会は総勢5万850人の警備体制を組む。警視庁などの警察官2万1千人のほか、民間の警備員1万4千人、ボランティア9千人などを動員する計画。国内で開かれる国際スポーツ大会では過去最大級の陣容で、12年のロンドン五輪とほぼ同規模だという。最終日に実施の男子マラソンには3万人の投入を予定する。

 既に警察官と警備員、ボランティアらの役割分担も検討が進んでいる。警察官は主に不審人物や爆発物の警戒などテロ対策を担当し、警備員が雑踏警備で警察官を補佐するほか、公共交通機関や競技会場への観客誘導、選手村の見回り活動などを受け持つ。

 通訳や迷子の案内などを担うボランティアも合わせ「五輪の安全な開催に向け、民間にも重要な役割が期待されている」(警視庁幹部)が、十分な体制を取るうえで、警備業界の慢性的な人手不足が壁として横たわっている。

 都警備業協会(東京・台東)の担当者は「東日本大震災の復興需要に伴い、人材は土木建設業に流れている」と嘆く。警備会社は現在も待遇や福利厚生の改善をアピールし、警備員の確保に努めているが、人材集めに苦労しているのが現状だ。

 こうした事態を受け、警視庁が警備会社と連携して取り組む方針なのが、警察が持つノウハウの伝達と最新の防犯機器の投入だ。大会では警備会社が未経験者を多数採用することが予想されるため、雑踏警備の経験を積んだ警察官を派遣し、観客のセキュリティーチェック、緊急時の避難誘導などの具体的な方法を指導、“プロ”の警備員として速成する。

 競技会場などへの不審者の侵入を防ぐため、周囲に赤外線センサーや防犯カメラも設置。警備本部などで警察官が状況を確認し、異変が起これば現場に警備員らを急行させるという。「万が一の人員不足を効率的な対策で補いたい」(警視庁幹部)

 同協会は今年4月以降、警備体制のあり方について警視庁、都などと協議を続けている。1964年の東京五輪は警察官が大部分の警備を請け負っており、民間が五輪警備に参加するのは事実上、今回が初めて。同協会の担当者は「引き続き人員の確保に努めるとともに、警察が持つ防犯の技術も身につけ、万全な警備の一翼を担いたい」と強調している。

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