SECURITY SHOW

SECURITY SHOW 2019 | 2019年3月5日(火)〜8日(金) 東京ビッグサイト
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AIで防犯、映像解析、OKI、ATM操作を監視、阪大、歩き方で個人特定、誤判断防止、人の確認必要。

 人工知能(AI)で監視カメラなどの映像を分析して防犯や犯罪捜査に役立てる研究が活発だ。OKIはATM操作で不審な行動を検知、ベンチャー企業のアースアイズ(東京・中央)は万引き犯を予測するシステムをそれぞれ開発。大阪大学の技術は歩き方の特徴から犯罪者を特定して追跡する。AIが社会の安全と安心を支える時代が近づいてきた。

 総務省が専門家らにAIの活用分野を聞いたところ、約7割が犯罪予測や予防を挙げた。防犯カメラの設置は急速に増えたが、被害はしばしば発生する。AIは画像解析が得意で、大量のデータから特徴を自ら見つけ出す深層学習などの新技術の登場で、活用しやすくなった。犯罪を抑止する効果がさらに高まると期待を集める。

 OKIが開発したAIはATMの上に取り付けたカメラの映像から、操作の様子を解析して不審な動きを検知する。社内のATMで、のべ200人が操作する様子を機械学習と呼ぶAI技術で学ばせた。操作以外の様子から振り込め詐欺といった不正行為などを9割の精度で見つけられた。

 2018年中に、商業施設などに設置されたATMで実証試験し、屋外などでも検知精度を保てるか試す。店員などに自動で通報するシステムなどを想定している。

 防犯装置を手がけるアースアイズは不審な行動を検知し万引きなどを予測するAIを開発した。足や首などの動きを分析して万引き犯に多い行動を探す。国立研究開発法人、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成を受けて実用化を進めている。店員に異常を知らせて不審者に声をかけることで、万引きを未然に防ぐシステムへの応用を目指す。

 犯罪捜査に役立てる成果も出ている。大阪大学の八木康史教授らは、姿勢や歩幅、手の振り方など歩き方の特徴から個人を識別し、犯罪容疑者やテロリストなどの追跡を可能にする技術を開発した。様々な方向に歩く1万人の映像を学ばせた。

 5000人から50人に絞り込む作業の精度は8割の確率で成功した。人手に頼っていた防犯カメラの分析を省力化できる。犯罪が起きたときに容疑者がわかれば、周辺の映像から足取りを追えるという。犯罪捜査への活用を呼びかける。

 NECは昨年11月、顔認証技術にAIを組み込み、建物に不審者が出入りするのを防ぐシステムの販売を始めた。

 ただ不特定多数の人を撮影した動画の利用はプライバシー侵害につながる恐れもある。国は防犯カメラの設置をポスターなどで知らせるとともに、個人を特定できないようにしたり、情報漏洩を防ぐ対策を徹底したりすることを利用する企業に求めている。AIが誤って犯罪と判定する恐れもあり、技術的な改良を進めるとともに、人の目が関与して精度を高める工夫も欠かせない。

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