SECURITY SHOW

SECURITY SHOW 2018 | 2018年3月6日(火)〜9日(金) 東京ビッグサイト
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JFEエンジ、インフラ58カ所、遠隔監視、国内外のごみ発電施設など、AI活用。

 JFEエンジニアリングは16日、横浜市の本社で国内外のインフラを遠隔監視する専用センターの運用を始めた。ミャンマーのごみ焼却発電プラントや国内の太陽光発電所など同社が管理する58カ所のインフラの運転情報を取得。AI(人工知能)などを使って高度な運転支援を担い、現場の運転員を2割ほど減らす。インフラの運営事業で競争力を高める。

 壁を埋めつくす計42台の大型ディスプレーに、30台のパソコン。まるで映画に登場する情報機関の本部のような施設に、ミャンマーの最大都市ヤンゴンのプラント制御室が映し出された。

 「停電の予兆アラームが発生しています」。ミャンマーは送電網が不安定で停電が頻発するが、巻き込まれるとプラント稼働に影響を与えかねない。このため電気系統に詳しい本社の運転員が送電網と切り離し、自立運転に転換するための指示を出す様子を実演した。

 各設備に詳しい運転員が現場に張り付く必要がなくなり、省人化や平準化につながる。特に海外では大規模な事故を防げば出張対応コストが減らせるためメリットは大きい。

 5億円を投じて新設した「グローバルリモートセンター」には24時間体制で数人が常駐する。同センターには国内外のインフラの運転情報のビッグデータが集約されるため、常駐者以外にも本社所属のエンジニアら計200人が随時センターを使って業務にあたる。

 遠隔監視は2003年から始めていたが、監視対象はごみ処理施設の9カ所のみだった。システムや体制を増強し、ごみ処理施設約20カ所、太陽光発電所20カ所などを対象に加えた。

 先進的な国内のごみ処理施設2カ所ではAIを使って、焼却炉内の画像から異常を検知するシステムも導入。炎の位置や広がりからアルゴリズムでエラーをはじき出す。炎の調整は本社でも可能という。幡多輝彦取締役は「技術的にはすでに現場の無人化も可能だ」と話す。将来的には自動運転も視野に入る。

 センター導入の背景には、主力のインフラ向けEPC(設計・調達・建設)事業から運営ビジネスへの拡大がある。海外では中韓勢などの安値攻勢でEPCのみでの利益を確保しにくく事業運営への参画が欠かせない。

 国内でも自治体の担い手不足から、ごみ処理や上下水道での官民連携(PPP)が加速している。現場作業が効率化すれば、競争力のある価格で応札が可能となる。

 幡多取締役は「EPCと運営事業を両輪で進める。センターはそのプラットフォーム拠点だ」と話す。20年度には国内外の上下水道施設やガスパイプライン、クレーンなどを含め100カ所を監視対象とする見込み。

(大平祐嗣)

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