日経メッセ > SECURITY SHOW > ニュース > ネット不正送金、対策急ぐ――海外、スマホも標的に。

日経の紙面から

ネット不正送金、対策急ぐ――海外、スマホも標的に。

[ 2014年3月3日 / 日本経済新聞 朝刊 ]

 インターネットバンキングを狙った犯罪は新しい手口が次々と出てくる。海外では携帯電話がウイルスに感染し、不正に送金された被害が確認されている。日本ではほとんど発生していないとされるが、スマートフォンを使った銀行取引が広がっており、対策をとる必要が出てきそうだ。

 ネットの安全対策を支援する日本の民間組織、JPCERTコーディネーションセンターによると、欧米ではスマホなどの利用者が通常のアプリを装った偽物をダウンロードし、不正送金の被害に遭う例が出ている。

 日本でも起きる可能性は捨てきれない。同センターの情報セキュリティアナリスト、山本健太郎氏は「以前は欧米で被害が確認されてから日本で被害が出始めるまでに2年ほどのタイムラグがあったが、最近は半年程度になっている」と語る。

 年々進化する手口に対抗するには、継続的に対策を打つ必要がある。手軽さを売りにするネット銀行にとって「対策の取り方によっては取引の利便性を損なう恐れがある」(ソニー銀行の石井茂社長)点は悩みだ。

 コストもかさむが、「銀行がいくら対策をしても、利用者の意識が変わらなければ十分な効果は上がらない」(ネット銀の担当者)面もある。

 ネット銀はネットで済む利便性と、店舗や大量の人員を持たないコストの低さで成長してきた。安全と引き換えに、それらをどこまで犠牲にできるか。難しい対応を迫られる。(小川和広)

ニュースの最新記事

PAGE TOP