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NEC、アフリカ再開拓、南アのIT中堅を買収、防犯などシステムに軸足。

[ 2018年2月8日 / 日本経済新聞 朝刊 ]

 NECは通信機器販売を中心に進めてきたアフリカ市場をシステムやソフトウエアで再開拓する。南アフリカのIT(情報技術)中堅を買収し、営業網やエンジニアを獲得する。機器販売では中国の華為技術やスウェーデンのエリクソンとの競合が激しくなりつつある。経済成長が期待できるアフリカでの事業展開の布石としたい考えだ。

 2015年に25%を出資したエクソンホールディングス(南アフリカ)に約25億円を追加出資して子会社化する。エクソンがNECアフリカ(ヨハネスブルク)を買収したうえで、NECヨーロッパ(ロンドン)が発行済み株式の59・1%を取得する。

 エクソンは通信機器や防犯システムなどの150以上の政府機関や企業への納入実績があり、売上高は90億円程度。NECは15年に出資後、同社を通じて販売先を拡大してきた。買収によって販売できる製品の幅を広げ、意思決定を早めて事業拡大を加速させる。

 生体認証やサイバーセキュリティーといった防犯システム分野を自治体や警察機関に、電力の安定供給のための蓄電システムを通信事業者や鉱山事業者に向けて提供する。

 NECはこれまでも指紋認証システムやサイバーセキュリティー関連の受注を重ねてきたが、営業員やエンジニアの人数に限界があり、拡販できなかった。

 NECは経済が成長し、政情も安定しているサハラ砂漠以南(サブサハラ)を重点地域と位置づける。ケニアやナイジェリアなど6カ国を中心にM&A(合併・買収)などで事業を拡大する。20年度までにアフリカでの売上高を300億円と現状の2倍以上に育てる。

 NECは1963年から通信機器の販売でアフリカのほぼ全土で事業を広げてきた。主力の基地局間の無線通信機器は華為技術とエリクソンとの価格競争が厳しく苦戦。一方でサイバー攻撃対策や市中監視などセキュリティー関連システム、電力の安定供給につながる蓄電システムへの需要が高まっていた。

 三菱総合研究所によると、サブサハラの国内総生産(GDP)は30年に約5兆ドル(545兆円)と15年比3倍近くに成長する見込み。特にITサービス市場は今後の急成長が見込まれる。

 米マイクロソフトや米IBMのような世界大手から現地企業などが乱立しており、日本勢ではNTTが10年に現地企業を買収した。NECは長年かけて築いた政府人脈などを生かしつつ、買収先企業の販路やエンジニアを活用し、成長市場での事業拡大を急ぐ。

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