日経メッセ > SECURITY SHOW > ニュース > 後悔しない賃貸物件選び、防犯編――非常口や集合ポスト、確かめて(すっきり生活)

日経の紙面から

後悔しない賃貸物件選び、防犯編――非常口や集合ポスト、確かめて(すっきり生活)

[ 2018年2月24日 / 日経プラスワン ]

 安心安全な新生活のためには、防犯の視点を忘れずに物件を選びたい。賃貸マンションの内覧では、部屋だけでなく、建物の防犯設備、管理状況や周辺の治安もチェックしよう。

 人の出入りが多く、侵入者が紛れ込みやすいマンション。防犯対策がしっかりできているかどうかは、物件選びの重要なポイントだ。まずはエントランスのドアが自動で施錠するオートロック式かどうか確認しよう。特に一人暮らしの女性にとっては、この機能の有無が決め手になる場合も多いだろう。

 しかしオートロックだからといって油断は禁物。住まい方アドバイザーの近藤典子さんは「非常階段や駐輪場の屋根から、あるいは排水管を伝うなどして侵入できるマンションは意外と多い」と警告する。非常階段も施錠されているか、借りようとする部屋は侵入されにくい位置にあるかなど「外から建物全体をよく見てほしい」。

警報鳴らす
センサー有効

 大和エステート取締役の渡邉光昭さんは「玄関ドアをディンプルキーで二重ロックする物件がおすすめ」と話す。ディンプルキーとは、ギザギザした従来の鍵と異なり、表面に丸いくぼみがいくつかある鍵。ピッキングされにくいとされる。これが1つではなく2つ付いていれば、防犯性はさらに高まる。侵入犯は開錠に5分以上かかると約7割が諦めるといわれる。

 モニター付きインターホンを兼ねたホームセキュリティーが部屋に備わっていると、なお安心だ。センサーが盗難や施錠忘れを感知して警報を鳴らしたり、警備会社に通報したりするシステムで、異常発生の知らせを受けた警備員が駆けつけてくれる。導入されていれば、防犯に配慮したマンションといえるだろう。

 共用部では防犯カメラがどこに設置されているか確認しよう。エントランスとエレベーターには最低限必要だ。

 防犯カメラは犯罪抑止や検挙につながるが、被害に遭っている最中の対処はできない。危機管理アドバイザーの国崎信江さんは、特に密室化するエレベーターについて「すぐさま外部に助けを呼べる非常警報装置の有無も確認して」と忠告する。人の乗り降りを見ている管理人がいるか、外から中が見えるようドアがシースルーになっているかもチェックしよう。

 集合ポストは鍵がかかること、手を入れて郵便物を盗めるほどのすき間がないことが重要。例えば携帯電話会社の請求書には、住所氏名だけでなく電話番号も書かれている。「郵便物の盗難は個人情報の流出につながる」(近藤さん)と心得よう。

 敷地の裏手にあることが多くて暗く、部外者が比較的入りやすいのが駐輪場やゴミ捨て場。防犯カメラがあるか、不審者が隠れる死角はないかチェックしよう。人が立ち入ると点灯するセンサーライトも、あると防犯に役立つ。

住人モラル
安全性の指標

 こうした共用部は防犯設備の有無だけでなく、きれいに使われているかどうかもチェックしたい。管理がきちんと行き届き、居住者のモラルが高いマンションは犯罪が起こりにくい。「わかりやすい指標は、エントランスや共用廊下に居住者の私物が放置されていないこと」と渡邉さん。また掲示板をチェックすれば、自転車の盗難や騒音トラブルなどが起きていないか、管理会社の管理姿勢を含め知ることができる。

 短時間の内覧ではわからないかもしれないが、居住者同士が声を掛け合う関係なのか、管理人に聞けるといいだろう。エントランスで出会った人が居住者か不審者かわからない。こんなマンションが狙われやすいからだ。居住者同士が顔見知りであることは犯罪の抑止力になる。長期不在の場合もご近所にひと声かけておくと安心だ。

 マンション周辺の治安も気になる。昼間は安全に見えても、夜になると人通りが減る、街灯が少なくて暗いなどで怖いと感じるかもしれない。物件を絞り込んだら、夜間に改めて駅からの帰宅ルートを歩いてみよう。「酔っ払い客の多い飲食店などが近隣にないかもチェックして」(国崎さん)。特に一人暮らしの女性は、ストーカー被害に遭わないように注意したい。

 住んでみて「こんなはずではなかった!」と後悔しないよう、内覧でしっかり物件の良しあしを判断しよう。

(ライター 松田 亜希子)

ニュースの最新記事

PAGE TOP