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都市機能、AIで高度化、防犯や防災、まず米で、NTT。

[ 2018年5月3日 / 日本経済新聞 朝刊 ]

 【ラスベガス=堀越功】NTTは人工知能(AI)を含むシステムを導入し都市の機能を高める取り組みを全世界で展開する。第1弾として米国ラスベガス市と連携し、犯罪や災害を防ぐ取り組みを検証する。NTTは海外事業の強化を今後の成長戦略の柱として掲げている。ラスベガス市との取り組みの成否が海外戦略の将来性を占う一つの試金石となりそうだ。

 沢田純副社長が現地時間の1日、米国ラスベガス市で日本経済新聞社のインタビューに答えた。「NTTの技術を使ってラスベガス市のスマート化を推進する。公共安全分野のほか、教育など幅広い分野で連携を進めたい」と沢田副社長は語った。NTTがシステムを導入し都市機能を高める「都市のスマート化」で国外の都市と連携するのは初めてという。

 ラスベガス北部の市中心部に約30個のカメラやマイクなどのセンサー類を設置。銃声やガラスが割られた音などの異音を現場近くに設置したAIが判断し、即座に現地に警官を派遣するといった取り組みを進める。

 繁華街に設置したカメラを使って群衆の混雑具合を分析し、けんかなどが発生しないか、AIで事前に予測することも試す。いずれもNTTが開発した、AIやネットワーク、ソフトを含めた基盤を統合管理する技術を活用する。

 「市民の間で公共安全の要求が高まっている。新たな収益の流れをつくりたい」。NTTとの連携を決めたラスベガス市のIT担当ディレクターであるマイケル・シャーウッド氏は話す。

 ラスベガス中心部で17年に銃乱射事件が起き、多数の被害者が出たことは記憶に新しい。住民を守り、都市のスマート化によって経済を活性化する点も含めて両者の連携は視野に入っている。シャーウッド氏は「NTTは我々が望むことを実現できる連携相手であり、広い分野で深く協業を進めたい」と続ける。

 9月からラスベガス市で実証実験を開始する。NTTグループ傘下の南アフリカのIT大手ディメンション・データやNTTデータなどのほか、米IT大手のデルテクノロジーズも協力する。

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