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安全な街へ英知結集――日常の不安、芽摘む、宅配ボックスを監視、顔認証、マンション解錠(マンスリー編集特集)

[ 2018年8月31日 / 日経産業新聞 ]

 警備や住宅メーカーが防犯を磨いている。各社は守る領域の拡大と、契約者がサービスをより手軽に使える環境づくりに余念がない。警備各社は防犯対策を施した宅配ボックスサービスを相次ぎ導入した。住宅メーカーでは玄関の解錠と、防犯システム解除を連動するサービスを提供した。各社は消費者が「宝の持ち腐れ」をしないよう工夫を凝らす。

 物流業界の人手不足を背景に、個人宅でも設置ニーズが高まっている宅配ボックス。建物の外に置くため、宅配物を安全に補完するための新サービスをセコムや綜合警備保障(ALSOK)など警備各社も相次ぎ、導入している。

 セコムは2017年12月、同社の家庭向け警備「セコム・ホームセキュリティ」と連携した宅配ボックスプランを導入した。新サービス「セコムあんしん宅配ボックス」は消費者がセコムのホームセキュリティーを利用する場合、8万3500円(税別)で販売する。工事料金(3万5000円、同)が別途かかる。

 宅配ボックスのこじ開けを監視するほか、荷物の受け取りをスマートフォン(スマホ)に通知することが特徴だ。万が一、盗難に遭った場合は保険が適用になる。

 受け取れる最大のサイズは幅34センチで高さ50センチ、奥行きが35センチ。重さは20キロまで可能だ。具体的にはミカン箱で1箱、米袋では10キロ、ビールの場合は24缶を収納できる。

 ALSOKも18年1月から、宅配ボックスの販売を始めた。宅配物が盗まれた際に、見舞金として一律に10万円支給する点が特徴だ。

 壁面設置が一般的だった自宅防犯の設定解除ができるコントローラーにも変化が出始めた。ALSOKは6月から、セコムも昨年7月から卓上据え置き型を投入している。

 賃貸住宅では大家が傷などを警戒して壁面への設置を嫌がるケースが多い。また防犯設定をし忘れたことに寝室で気付き、解除したまま就寝することも少なくない。持ち運びをできるようにし、これらの問題を解決しようとしている。

 トヨタホームは4月から、セコムやALSOKと連携した防犯サービスを始めた。ホームセキュリティーの「警戒」状態の住戸の鍵を開けると、自動的に設定を解除する。

 これまでは解錠した後、すみやかに設定を切らなければ異常と認識して通報される懸念があった。トヨタホームの対象となる戸建てを購入し、独自の玄関ドア電気錠を採用した顧客に提供する。

 賃貸マンションでも防犯対策が進んでいる。東急リバブルは6月竣工した東京・新宿の賃貸マンションで顔認証システムを取り入れた。エントランスに設置したカメラに映った人物と登録済みの顔写真データベースを照合。解錠の可否を判断する。

 ICタグやICカードを忘れたり、紛失したりするリスクが避けられる。荷物で両手がふさがっている場合でもスムーズに入室が可能だ。

 レオパレス21も昨夏に竣工した東京都港区の賃貸マンションにNECの顔認証システムを導入済み。今後、高級賃貸マンションを中心に採用が進みそうだ。

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