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ジョンソンコントロールズ日本法人社長吉田浩氏――ビル管理、スマートに担う、空調・防災・防犯を統合。

[ 2019年1月18日 / 日経産業新聞 ]

 日本国内でビル建設ラッシュが続いた2018年から一転、東京五輪前のピークが一巡するとみられている19年以降は大型の新築案件が減少し、深刻な人手不足も続くと見込まれている。ビル向け空調管理システムを主力とする米ジョンソンコントロールズの日本法人(同名)の吉田浩社長はサービス分野の強化に意欲を見せた。

 ――18年はどのような1年でしたか。

 「国内の新築市場は全国的に受注が鈍化する半面、改築・改修案件の伸びも目立っていた。19年以降に増える改築・改修に対応していかなければならない。工事としてはオリンピックを目の前に受注残はたまっており非常に忙しかった。人手不足もあり、19年も忙しさは続くだろう。今ある工事を丁寧にこなしつつ、着実に受注を取っていく必要がある」

 「グローバルではこれまでより一層、ビル管理に集中する方針が明確になった。ビル管理と2本柱でやってきたバッテリー事業を19年6月までに売却するからだ。これからは空調システムだけでなく、ビル管理全体をとらえて事業を拡大していきたい。16年に買収した米タイコ・インターナショナルが手掛けるセキュリティーや防災との統合も進める」

 ――どのようにビル管理を拡大させますか。

 「19年はサービス事業を強化していく。2桁以上の成長を目指すのが基本だ。問題が起こったときに対応するのではなく、起きる前に解決策を提案できるサービスを提供する。具体的にはマイクロソフトのクラウド『アズール』を活用した不具合検知システムを充実させる。人工知能(AI)を活用して空調機器の不具合を自動検知するサービスだ。現在は大型物件向けだけだが、中規模物件向けなど幅広いサービスを視野に開発を進めている」

 「グローバルで進めているセキュリティーや防災事業に関しては国内では当面、既に取引のある顧客をベースとして広げていく。全面的に変えていくというよりは、地道に事業を拡大させる方針だ」

 ――ポスト平成のキーワードは何でしょうか。

 「『人』だろう。それ以外にないほど人手確保が深刻な課題だ。人手不足が改善されれば業績も上向くだろう」

 「現場ではベテランが減少して技術継承も難しい状況になってきている。タブレット端末を活用した研修ツールを19年中に採用する予定で、どこにいてもノウハウの共有ができるようにしたい。業務の標準化も進めており、いかに現場の生産性を上げていくかを課題としてとらえている」

 「グローバルで当社グループが長期的に取り組んでいるのは、バラバラで管理されている空調や防犯・防災などビルの個別のシステムを統合することだ。ビルの省エネやスマート化につながるサービスを提供していきたい」

(聞き手は下川真理恵)

 よしだ・ひろし 90年(平2年)京大院修了、ブーズ・アレン・アンド・ハミルトン(現PwCコンサルティング)入社。98年日本ゼネラル・エレクトリック企画開発部長。16年から現職。大阪府出身、53歳。

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