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機器導入、政府と対話必要、通信の安全、今後も注力、GSMアソシエーション事務局長マッツ・グランリドさん。

[ 2019年5月8日 / 日経産業新聞 ]

 世界約750社の携帯電話事業者、約400社の端末メーカーや通信機器メーカーなどが参加する携帯電話関連で最大の業界団体「GSMアソシエーション(GSMA)」。次世代通信規格「5G」に向けた期待や、米中摩擦の過熱による中国企業の排除問題などをどのように受け止めているのか。GSMAのマッツ・グランリド事務局長に聞いた。

――米国の同盟国政府がセキュリティー上の懸念から中国の通信機器メーカーを排除するような動きがあります。GSMAはどのように受け止めていますか。

 「我々にとってセキュリティーの確保は最重要課題だ。携帯電話事業者は顧客のデータを守るために、常にネットワークのセキュリティーを強固にしており、今後も続けるだろう。通信機器メーカーも同様の取り組みを進めている。こうした取り組みは政府によるセキュリティーの懸念と違いはない。通信機器の成長には透明性の確保が必要だ」

――GSMAは2月、欧州政府を念頭に「ネットワーク機器の導入を妨げる行為は欧州の5G導入を何年も遅らせる。より事実に即した議論が必要」という提言を出しました。狙いは。

 「GSMAとして欧州連合を手助けしたいと考えたからだ。我々は常にセキュリティーについて注力しており、政府と対話することによって問題の解決につながると考えた。我々はセキュリティー確保の評価方法などのノウハウを持つ。事実ベースで議論を進めるべきだ」

 「我々は政治的ではなく中立的な団体だ。我々のような団体こそが政府や規制当局に対して真実の光を当てられる。様々な立場のプレーヤー間で議論を進めることが問題の解決につながる」

――5Gの商用サービスが世界各国で続々と始まっています。GSMAとして5Gはどのように広がっていくと考えていますか。

 「携帯電話事業者は5Gをきっかけに、単なる回線提供以外の役割を担うようになる。5Gの高速・大容量、通信の遅れがほとんど発生しない機能は、人工知能(AI)やIoTがもたらす膨大なデータを瞬時に送り、インテリジェントなバリューチェーンを構成できる。将来的に通信回線はこうしたAIやIoTを活用したサービスの一部になるだろう」

 ――GSMAが主催する世界最大級の携帯見本市のイベント名を今年から変更しました。狙いは。

 「従来の『モバイル・ワールド・コングレス』から『MWC』に変更した。イベントをモバイルに絞るのではなく、より幅広い業界に広げようと考えた。2月に開催されたMWC19バルセロナでは、クレジットカード会社や自動車業界、電力業界など幅広い業界の企業がブースを出展した」

(聞き手は堀越功)

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