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豪雨のレベル別情報開始、気象庁、5段階で危険度公表、市町村は来月から。

[ 2019年5月30日 / 日本経済新聞 朝刊 ]

 気象庁は29日、「土砂災害警戒情報」や「大雨警報」などの防災気象情報に5段階のレベルを付けて公表する運用を始めた。内閣府の行動指針に基づき、市町村も6月ごろから順次、避難勧告や避難指示にレベルを付けて発表する。危険度を分かりやすく示し、豪雨災害時の住民の逃げ遅れを防ぐ狙いだ。

 気象庁が公表する防災気象情報のうち、大雨特別警報や河川の氾濫発生情報を最も危険度の高いレベル5とした。土砂災害警戒情報などが全住民に避難を求めるレベル4で、大雨・洪水警報などが高齢者が避難を始めるレベル3。大雨・洪水注意報が避難に備えるレベル2で、レベル1は最新情報への注意を呼びかける。

 気象庁予報部の木俣昌久業務課長は29日の記者会見で「5つのレベルに分けてシンプルに伝えることで避難を支援する。特に重要なのはレベル3。5を待つことなく早め早めの避難の判断をしてほしい」と述べた。

 5段階の警戒レベルは2018年7月の西日本豪雨を受けた中央防災会議の作業部会報告書に盛り込まれ、内閣府が19年3月に指針を公表した。

 西日本豪雨では事前の避難の呼びかけにもかかわらず200人以上が犠牲になった。「避難勧告や避難指示の違いが分かりにくい」など、情報の伝わりにくさが逃げ遅れの一因とされた。新たな運用では、市町村が出す避難指示や避難勧告はレベル4、避難準備や高齢者など避難開始はレベル3となる。

 京都大防災研究所の矢守克也教授(防災心理学)は、情報のレベル化で行動基準が明確になると評価したうえで「レベルごとに取る防災行動を家族や職場などで示し合わせたり、自分が避難するタイミングを決めておいたりすることも重要だ」と話す。

 気象庁は避難や避難準備を判断する材料となるよう、6月下旬からホームページでこれまで5キロ四方に色分けして示していた土砂災害の危険度分布を1キロ四方に細分化する。スマートフォンなどで大雨・洪水警報が出た場合に画面上に情報を自動表示する「プッシュ通知」も7月以降に始める見通しだ。

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