3月6日(木)の「JAPAN SHOP 2003(第32回店舗総合見本市)」には午前中から多くの来場者が訪れ、午後には肩が触れあうほどの賑わいとなった。開催3日目の今日は、企業から複数でやってきた思われる来場者が、興味あるブースの前で説明に聞き入っている姿が目についたほか、キャスター付きの大きなカバンを持参して、資料を大量に収集している方も少なくなかった。初日は、7月1日の「建築基準法」改正に伴う内装材への規制を前に、「健康や地球環境」に関する出展者のスタンスや来場者のニーズをレポートしたが、今回はこのようなテーマのほか、関心が高く、出展数も多かったPOP用の大型プリンターについて、その現状や来場者の声を聞いてみたので、併せて紹介したい。最終日に来場される方は、ぜひこれらを参考にしてご覧いただきたい。

多くの来場者で賑わう3日目の「JAPAN SHOP」会場
今回、「JAPAN SHOP」に大型プリンターを出展しているのは約20社。その大半がインクジェットプリンターで、印刷媒体はアクリル素材が圧倒的に多い。そのメリットは、コストが比較的安く、耐久性に優れ、しかも簡単に速くできあがることにある。また、技術の進歩により高画質な美しい仕上がりが期待できるとあって、垂れ幕などのPOPだけでなく、内外装としての用途も増えている。POP制作会社の管理職の方は、「優れたプリンタが登場し、カラフルで精緻なデザインができるようになりましたね」と技術の進歩に感心していたが、「デフレの時代だけにより安いものが求められており、こうしたニーズに応えられる価格になれば、もっと需要は増えるのだが...」と。また、卸売業の管理職の方も「需要は多くなっているものの、単価は下がる傾向にあり大変です」と、いずれも供給側の今後のコスト面に期待しているようだ。
このように需要が伸びている大型プリンターだが、設計・施工に携わっている方によると、「リサイクルできるものを」というユーザーニーズも増えているという。この点については、エコロジーを前面にうたっている企業や商品はまだ少ないようだが、水洗いが必要な捺染とは異なり水質を汚染しない熱転写方式で、しかも焼却して安全な布を媒体としている出展社もあり、今後はこうした地球環境に配慮した印刷方式が求められるのではないだろうか。
「健康や地球環境」に関しては、次のような提案を行っているブースも興味深い。空気環境を見直すことで、健康な空間を創出する「アロマテラピー」や「光触媒」。廃棄物を減らし省資源に役立つ「古材の再利用」や簡単にリフォームできる「コーティング」。リユース、リデュース、リサイクルできるイベント用の「ディスプレイ」。このほか、子供が安心して遊べる空間づくりを提案しているブースもある。「まだまだエコ商品は少ない」という来場者の声もあり、これからは美しく人を引き付けるだけでなく、人や地球にやさしい提案がさらに増えることを期待したい。

熱転写で布に直接印刷できる大型プリンターを提案している
ジャパンネットワークサービスのブース。
制作過程や廃棄後も地球環境への負荷が少ない。

室内・室外の子供の遊び場を提案しているフレーベル館のブース。
楽しく安心して遊べるだけでなく、長く使えることを
コンセプトとし、地球環境にも配慮している。

金属やガラス、プラスチックとは異なり、温もりを感じさせる
木質系のディスプレイを提案しているヤマコーのブース。
エコロジー素材である木は、今後さらに需要が伸びると期待されている。