
今回の展示のなかでも特徴的な「健康建材パビリオン」だが、どのようなものがあるか概略を紹介しよう。ホルムアルデヒドの発生を極力低減させた床材と接着剤ならびに塗料、そもそも有害な物質を出さないタイルや土を用いたセラミック系素材、さらに最近注目されているのが有害な化学物質を吸着して無害化する触媒。このほか、こうした健康建材を家づくりでトータルに提案したり地球環境への負荷を抑えた建具などを提案する企業やNPOなどの団体から構成されている。これまでのJISやJASなどによる建材自体への規制だけでなく、これらの建材を施工した室内空間の空気環境に対しても規制が加えられるため、万一ホルムアルデヒドが発生しても、これを除去するという新たな発想が建材に求められているのである。
ちなみに、このパビリオンにターゲットを絞ってきたというコンサルタントの女性経営者は、「素材と素材をコラボレートするのが本来の業務ですが、健康住宅、植物、自然素材といったニーズに応えるため、今回は空気触媒について情報収集に来ました」という。空気触媒とは、空気中に噴霧することでホルムアルデヒドを吸着して低減させるもので、従来の紙やセラミックなどの触媒に代わる素材として注目されている。
さらに、健康と併せて近年キーワードとなっている地球環境に関しても来場者の関心は高い。主に店舗の内装を手がける施工店の経営者は、「廃材などを燃やしても無害な商品を使いたいと思い探しに来ました」と。また、「こうした情報は、私のいる愛知県では少なく、その影響は首都圏から4年ほど遅れて波及するので、最先端の展示会に来ることで顧客との商談でも有利。景気回復の判断材料にもなりますよ」という。
このような意見がある一方で、什器メーカーで今回の出展社でもある企業の社員は、「自社も含めて新鮮さが不足しているような気がします。もっと楽しい商品があってもよいのではないでしょうか。また、環境に配慮した商品の提案が私のセクションでの課題となっていますが、これらの商品はまだ価格が高く使いにくいという問題があります」と、理想と現実のギャップを指摘する声もあるようだ。


木製ドア、スタッコ、レンガ、タイル・石材などの
イタリア製自然素材を提案している「カンピオーネ」。