
今回特設された「健康建材パビリオン」では、主に内外装材が取りあげられている。しかし、建物を構成する建材の中でも目に見えないものについても考慮する必要はないだろうか。
SOHOで設計事務所をしている夫妻は、「新しい工法や材料を探しにきたのですが、知らないものが結構ありました」と。なかでも室内環境を左右する断熱技術には強い関心を寄せているようで、関連したブースでは熱心に質問していた。「断熱性を高めることは省エネルギーにもつながるので、地球環境という観点からも私たち設計者にとっては気になるところです」というように、工法・構造もエコロジーにとって重要なファクターである。
内装にかかわっているFCの部長は、「新しい店舗に必要な情報を収集しに来たのですが、なかなかおもしろいものがありましたよ」と手応えを感じていたようで、「無垢材の木目が美しいツキ板(北三)や、さまざまな断面形状をしたデザインパネル(サカイ)などはおもしろい」とか。また「社内では新素材と併せて、VOCなどの心配がない建材のニーズも高まっていますよ」と、新しい商品とともにエコロジカルなものも求められていることがうかがえる。
一方、直接建材に関わりはないものの、店舗やオフィス展開の広告宣伝を任せられている広告代理店の次長は、「ここのところ年々パワーアップしているという感がありますね」と「建築・建材展」の盛り上がりを感じているものの、「特別目を引く新商品がないように思います。また、建築基準法改正を前にして業界が少し混乱しているような気もします」と危惧する声をある。この点に関しては先進国である米国の出展社によると、「欧米の建材は、すでに厳しい規制をクリアしているので、今回の出展においてホルムアルデヒド対策を前面に打ち出してはいないでしょう。また、来場者から尋ねられることもありません」という。「建築基準法」改正を機に、わが国でもシックハウスに対する関心も高まり、業界のスタンスもかなり変わることだろう。なお、シックハウスについては、主催者によるセミナーが開催されたほか、建材全般の情報については建設資材データベース〈KISS〉によるプレゼンテーションも行われているので参考になるはずだ。

健康的で快適な暮らしを実現するとともに地球環境への負荷を軽減できる
断熱工法を提案する松本建工のブース。
そのメカニズムについて詳しい説明を聞く来場者が多い。

気密性・断熱性に優れ、フロンや代替フロンも使わない
高性能でエコロジカルな断熱材を提案するケイジー・シイピー本部のブース。
高気密・高断熱の建具や高性能な躯体と併用すれば、より効果的だ。

建材のデータベースやCADソフトなどを提案している
建設資材データベース〈KISS〉のプレゼンテーション