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連載コラム

第13回「おいしい、楽しい、便利!」でカラオケランチ、主婦に浸透中!

[ 2005年1月5日 ]

●「やっぱりカラオケが好き!」な主婦たち
 年末年始は飲む機会が増える季節だ。サラリーマンのお父さん達だけではない。主婦だって「年末は忘年会のスケジュール調整がたーいへん!」なんて人も少なくない。忘年会、新年会となれば、お世話になることが増えるのがカラオケ! いや、実は年末年始に限らず、主婦は案外カラオケに行っているということが、キャリア・マムの調査で判明している。多数派は「半年に1回未満」の69.9%であるが、「2、3か月に一度は行く」主婦は22.7%、「1か月に2回」が2.8%である。ヘビーユーザーというほど行っている人はいないが、まったく行かないという人も少ない。それが、主婦のカラオケの現状らしい。

 しかし、ここにきて、すこし様子が変わってきた。カラオケは「半年に1回以下」の主婦でもランチなら、月1回、いやもっと行っているのではないかと思うが、最近は「じゃあ、カラオケランチにする?」と言えるような食事がおいしく、快適、きれいなカラオケ店が続々登場し、人気上昇中なのだ。

 主婦がカラオケに行くときは、「家族で行く」38.5%、「同性の友達と」35.5%とほぼ4分の3に達する。そして、こういう顔ぶれで行くカラオケなら、いわゆる「飲み会の流れで」「深夜に行く」という従来のカラオケとは違うニーズがあるのは当然だろう。乾きものやたこ焼き、冷凍ピザぐらいしかメニューにない、待ち時間をつぶすゲームコーナーはちょっとこわい感じ…という店ではなく、明るく、きれいでおいしい食事ができる、子どもも安心して遊ばせておける、そんな店だったら「半年に1回以下」だったカラオケ頻度も、上がる可能性は大きいと言えるだろう。


●「これがカラオケ店?」なメニューに感激!

 そんなニューウェーブカラオケ店の先鞭をつけたのはどうやら「コート・ダジュール」「シダックス」などのチェーン店のようだ。今回、キャリア・マムで行ったアンケートでも「料理がおいしい」「きれい」「子どもを遊ばせられる」など高い評価が多かったのが、この2店舗だった。そこで、わが事務所からも遠くない「コート・ダジュール南大沢ニュータウン通り店」に行ってみることにした。今回は、現代カラオケ事情には詳しそうなスタッフの息子(現役高校生)にも同行してもらった。

 まず入り口で、彼は一言「すげ〜、きれいだ〜、ラブホみたいだね」。彼はなにかラブホの定義を間違っているようだった。しかし、ほんとに店の外観からきれいで明るい。こんなに明るいラブホは普通はないだろう。フロントも明るく広々大型モニターでテレビを見ながら待つこともできるようになっている。ごちゃごちゃとゲーム機がおいてある、昔ながらのカラオケハウスとはたしかにまるで違う。しかし、料金表を見て、男子高校生は叫んだ。「高いよ! おれたち、こんな高いとこには行かないよ」と。なにしろ、高校生にとってのカラオケは1時間100円が相場なのだ。それと比べればたしかに安くはない。しかも、「コート・ダジュール」は会員制なので、最初に入会金を支払う。普段は、100円カラオケにしか行ってない男子高校生は目をまるくしていたが、ここは私のおごりだから、と話したら安心したようだった。


 いちばん狭い部屋に通されたが、入ってすぐに私がチェックしたのは評判の食事メニュー! 「うわあ〜〜〜!」と声が出るほど充実している。基本はイタリアン。ピザ、パスタ類はそこいらのファミレスより種類もあるし、写真を見る限りかなりおいしそう。サラダも「明太子とオレンジのシャキシャキサラダ」なんて目新しいメニューもあって、目移りしてしまう。女性にはうれしいことにデザートメニューもすばらしい! デザートプレートなんて「歌はいいから、今すぐもってきて〜!」と言いたくなるほど魅惑的。490円のキッズプレートもしっかりあるし、ドリンクの種類も豊富だ。ポテトチップとポッキーぐらいしか食べるものがない、なんていうカラオケ店とは、天と地の差だと胸がときめいてしまった。さっそく、目をつけたサラダとパスタを注文すると、私はほかの部屋の様子をチェックするべく、曲選びに余念のない男子高校生を部屋において店内を探検してまわった。


●キッズルームもパーティールームもすてき!

 まず、評判の高い「キッズルーム」をのぞいてみた。廊下から見ると、内装がちょっとポップなくらいで特別変わった様子はないように見えたが、室内に入ってみたら、なんと! 部屋の奥に子どもを遊ばせておくスペースがしっかり確保されているではないか。部屋によっては小さな室内用すべり台まで置いてあった。これは子育て中ママにはうれしいわ! 少し前まで子連れでカラオケに行けば、ママたちが盛り上がってくるころには、子どもたちはすっかり飽きて、椅子によじのぼってとびはねる、床に寝そべる、ただでさえ狭い部屋をかけまわる、と暴徒のようだった。それでも、ママたちは自分たちしかいない部屋で幸いと、子ども達の叫び声をバックコーラスに熱唄していたものだ(ちなみに、当時は小室ファミリー全盛期)。時は流れて、子どもは子どもで遊べるスペースのついたカラオケ店ができたんだなあ、と思わず涙ぐみそうになった。

 


 さて、再び探検に戻って、次はパーティールームをのぞいてみた。部屋の広さは何種類かあったが、ちょっとしたステージを設けていたり、広々としたフロアで踊れそうな部屋もあった。ここでのパーティー、たしかに盛り上がりそうだ。カラオケ店の進化に感動しつつ部屋に戻ると、男子高校生は19(ジューク)の曲を熱唄中。注文した食事もきていた。高校生の歌をバックにサラダを食べてみたが、これがお世辞抜きにおいしい! サニーレタスと干しえび、しらす干しを和えた和風サラダだったが、さっぱりしていて最高だった。パスタはモッツァレラチーズとトマトソース。こちらもおいしかったが、腹をすかした高校生にかなり食べられてしまった。ちょっと風邪気味だったこともあり、自分では1曲も歌わずに1時間で出てきてしまったが、食事には大満足。デザートの味見ができなかったのが残念でたまらず、ぜひもう一度こようと思いながら駐車場まで来たところ、店の外に「カラオケランチ」のポスターが貼ってあるのを発見。なんと1人1260円でパスタ、ピザなどの食事とデザート、ドリンクがセットになってカラオケ3時間つきのランチをやっているのだそうだ。これはおいしすぎる〜〜〜! 次の社内ミーティングはここだわ! と心の中で叫んでしまった私だった。


 キャリア・マムの調査によると、主婦がカラオケ店を利用する時間帯はランチタイム(12〜13時)が11.2%、午後(13〜17時)が25.0%。カラオケランチの潜在需要は大きいと見た! ニューウェーブカラオケ店、これからガンガンきそうである。

今どき主婦のShopウォッチ
執筆者:堤 香苗

株式会社キャリア・マム代表取締役。1964年、兵庫県神戸市生まれ。早稲田大学第一文学部・演劇専攻卒業。
大学時代よりテレビ、ラジオのパーソナリティー等をつとめ、フリーアナウンサーとして活躍。結婚、出産後、子育ての経験を生かした仕事を志し、1995年4月、育児サークルPAO(キャリア・マムの前身)を設立。その後、ママの社会参加の機会を積極的に創出する活動母体として、「ママの元気と笑顔」を合言葉に、『キャリア・マム』を設立。現在、コーディネーターとして、主婦や育児中の女性、起業を目指す人へのアドバイスや、「女性の起業」「在宅ワーク」「ITビジネス」等のテーマで講演も行う。2007年1月「おしゃべり力〜主婦のホンネが常識を変える!〜」、5月「ヒット商品はこうしてできる!売れるマーケティングのしかけ」を出版。

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