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連載コラム

第27回「メガネってかわいい!」「メガネショップってオシャレ!」な時代が、いつの間にかキテターッ! ケーキ屋さんみたいなメガネショップなら、メガネ選びもワクワク

[ 2006年3月31日 ]

●「レンズ+フレーム=5,000円」なら、メガネは着替えられるファッションアイテムになる
 日本人には視力の悪い人が多い。しかし、その割にはメガネをかけている人が、そんなには多くない印象がある。
 最近、コンタクトレンズが、かなり安く手軽に使えるようになってきているとあって、視力が悪くなればコンタクトにするという人が多い。また、「メガネ=できれば、かけたくないもの」というのも事実なのだろう。

 「メガネ」をかけてしまうと、顔の印象が変わる。お化粧をしても映えないなど、特に女性からは敬遠される要素が多いのだが、さらに今までは、メガネは高い上に買う楽しみもあまりない商品ではなかっただろうか。
 第一、「メガネ屋」って、とてもじゃないけどオシャレとは言いがたかった。某有名メガネチェーン店でおなじみのテレビCMだって、お世辞にもステキとは言えない。なんたって登場するキャラクターが桃太郎とその仲間たちだし、CMソングもダサかった。でも「メガネって、そんなもんでしょ」だったのだ。つい数年前まで。

 しかし! メガネに、価格破壊の波がやってきた。店内の商品すべてが「レンズとフレーム一式で10,000円ぽっきり!」など、かなり買いやすい商品、店舗が増えてきていたのだ。そして、その急先鋒と言えるのが「Zoff(ゾフ)」だろう。
 「Zoff(ゾフ)」のメガネは、なんと「レンズ+フレームで5,000円〜」というサプライズプライス! 一式で5,000円、7,000円、9,000円(各税別)とあるが、値段によってレンズに貼ってあるシールの色が違う。つまり買う側は、予算に応じた色のシールのメガネだけを見るようにすればよいのだ。
 その値段では選ぶ余地なしなのかといえば、そうではない。特に若い層からは支持されそうな、ポップでキュートなデザインのフレームが店内狭しと、ひしめきあっている。たしかに高級感はないし、ブランド物でもない。だけど、この値段でこんなにかわいいメガネが手に入るのなら、TPOに合わせていくつか持っていてもいいな、という気にさせてくれるのが「Zoff(ゾフ)」なのだ。
 「これ1つで、どんなファッションでも、どんなシチュエーションでもOK!」という、オールマイティーなメガネを見つけるのは難しいかもしれないが、Zoff(ゾフ)の値段なら、思い切りポップなものから、おすまし系のものまで、いろいろなメガネに挑戦できるに違いない。
 渋谷マークシティ内の「Zoff(ゾフ)」は、土地柄もあってか、店の造りもとてもクールなイメージで「安いメガネの店」という印象はまったくない。しかし、店内には「一式5,000円」を示す赤いシールのついたメガネが、ちゃんと陳列されているのだ。

 ちなみに、キャリア・マム事務所からも遠くない、南大沢のラフェット多摩にも「Zoff(ゾフ)」アウトレットが入っていて、「安いしオシャレ!」と評判になっていた。「アウトレットモールだから、その値段なのか〜」と思っていたら、そうではなかった。アウトレットより少し高めではあるが、渋谷マークシティだって5,000円シールだ。おそるべしZoff(ゾフ)!
 Zoff(ゾフ)価格のメガネなら、子どもだっておこづかいで買える。お年玉でなら何本も買える! 現に親からコンタクトレンズは買ってもらっているのに「オシャレのために」と、おこづかいで、Zoff(ゾフ)のメガネを買ったという中学生の話も聞く。

 

※金額はすべて(税別)となっています。


●「ここは、ほんとにメガネ屋さん?」な、夢の国・CONSOMME(コンソメ)

 一方、独自性のある店のディプレイで、まったく新しい「メガネ屋」を演出しているのがCONSOMME(コンソメ)だ。
 都内では日本橋、恵比寿、品川、渋谷にあり、関西にも現在1店舗ある。1号店(日本橋)がオープンしたのは2年前だそうだが、すでにグングン店舗数も増えてきている注目店だ。
 いちばん店舗面積が広いという渋谷店は、明治通りの「渋谷ピカソ」というテナントビルにある。2006年になってから、テレビの「ナイナイサイズ!」でも紹介され、ナイナイの矢部浩之が訪れたということでも話題になっている、CONSOMME(コンソメ)。

 まず、この店を一見したとき、メガネ屋には見えない。ケーキ屋か、カジュアルなアクセサリーショップという印象なのだ。ショーケースの什器が、どう見てもケーキ屋のようだし、なんとメガネが、まっ白なディッシュの上に並べてある。カラフルなフレームが白いディッシュに映えて、とってもおいしそう! に見える。いや、食べられないけどね。
 おまけに、商品の横のプライスカードに記載されている商品名が「フォンダン」だの「マドレーヌ」だの「ガトーフレーズ」だの、まさにスイーツの名前なのだ。どおりで、おいしそうに見えるわけだ。よく見ると、白いマグカップの取っ手の部分を鼻に見たてて、メガネをディスプレイしてあったり、メガネにつけるチェーンがワイングラスに掛けてあったりと、CONSOMME(コンソメ)のディスプレイは、とにかくよく工夫されている。
 ケーキ屋で使うような、カラフルな水玉模様の箱がプレゼント用に用意されているのも心にくい。こんな箱を受け取ったら、だれも中身がメガネだとは思わない。なんてこじゃれたプレゼントなんだ! ホワイトデーのプレゼントにもいいじゃない?

 ちなみにお値段は一式5,000円とはいかないが、10,000円ちょっとからラインナップされていて、かなりリーズナブルだ。メガネだけじゃなく、メガネケースやチェーンなど、メガネ周りのグッズもオシャレでかわいいものをたくさん取り揃えている。こんなメガネショップなら、「度が合わなくなった」「壊れた」なんてとき以外でも「いいものないか、ちょっと見てみよう」という気になるに違いない。

 


●「メガネは実用品」という時代は、もう終わり!

 「洋服を着替えるように時計も着替えよう」という腕時計のCMが、かなり昔にあった。しかし、腕時計だって高いものしかなかった時代なら、なかなか「着替える」ことはできなかったはずだ。今なら腕時計も、さまざまな価格、デザインのものを選べるようになり、「着替える時代」は現実のものになった。

 メガネだって同じである。顔の印象を大きく左右するものだから、そりゃ着替えられるにこしたことはない。しかし、従来はめったに買い替えることも、余分に持つこともできなかったのがメガネではないか。
 さらに、メガネを買うという行為は、しかたなく行うものであり、「春になったから」とか「この洋服に合わせて」とか、ましてや「お店を見るのが楽しくて見ていたら、いいのを見つけちゃったから」なんていう理由で買うものではなかったはずだ。
 それが、すっかり様変わりしていたことを、今回の渋谷のメガネショップ巡りで確認できた。もはやメガネは、ファッションアイテムの1つだし、ショッピングする楽しみのある商品へと生まれ変わっている。

 視力が悪いからといって、コンタクトレンズ・オンリーなんていうのは時代遅れ、と言われる時代になっているのかもしれない。
 コンスタントに、メガネのお世話になるほど視力は悪くはない私だが、CONSOMME(コンソメ)あたりでなら、1つオシャレ用にメガネを買ってみたいな、そんな気にさせられてしまった。

今どき主婦のShopウォッチ
執筆者:堤 香苗

株式会社キャリア・マム代表取締役。1964年、兵庫県神戸市生まれ。早稲田大学第一文学部・演劇専攻卒業。
大学時代よりテレビ、ラジオのパーソナリティー等をつとめ、フリーアナウンサーとして活躍。結婚、出産後、子育ての経験を生かした仕事を志し、1995年4月、育児サークルPAO(キャリア・マムの前身)を設立。その後、ママの社会参加の機会を積極的に創出する活動母体として、「ママの元気と笑顔」を合言葉に、『キャリア・マム』を設立。現在、コーディネーターとして、主婦や育児中の女性、起業を目指す人へのアドバイスや、「女性の起業」「在宅ワーク」「ITビジネス」等のテーマで講演も行う。2007年1月「おしゃべり力〜主婦のホンネが常識を変える!〜」、5月「ヒット商品はこうしてできる!売れるマーケティングのしかけ」を出版。

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